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【9月の日記】9/14 GRAPEVINE 「SUMMER SHOW」@ZeppShinjuku(TOKYO)

ここ数ヵ月、実はバインの曲やゲスト出演したラジオを聴くことができなかった。
でも、だからこそライブで顔を付き合わせないとわからないことがある。伝わらないことがある。ライブ中、すっかり通常運転の田中さんを目の前に、私はそんなことをずっと思っていた。

セットリストは、今月末に発売されるニューアルバム『Almost there』 より数曲披露。配信リリース済みの「雀の子」や「Ub(You  bet on it )」はもちろん、このツアーで初解禁された曲も。また既存曲では「ここが居場所なんだ」とお客さんとそれを確かめ合うようなミディアムバラードで、しっとりと会場を包み込んだ時間もあった。とは言え、トータルでここ最近のバインにしては珍しく(?)ロックみが強めで、前向きさを感じる内容だった。

今回、私は整理番号が良くて最前列で観ていたので、曲の世界に浸るよりもメンバーの姿を追っかけるのに夢中だった。ステージが近すぎると、どんなに好きな曲でも逆に泣けなくなるのだけど(もちろん恥ずかしさもある)その代わり、まるで私もバンドの一員にでもなったかのような感覚。

間違えても「やっちゃったー」て、顔を合わせてニコニコしている。しかも、今年で結成30年のアラフィフバンドが、だ。一時期は、誰もが「この先どうなるのか」と不安に思っていたはずなのに。ここまで戻ってこれたんだなぁと、安堵する一方で、ステージには、ファンには決してわからない絆のようなものがあった。

彼らは今、本当にバンドが楽しいのだろう。
そして、それはファンにとっては、これ以上ないよろこびである。
確かめることができて、私は嬉しかった。


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