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短歌 晩秋 十首

1
流行に乗り香水を買ったけど自分のせいにされたくはない

2
散り終えたあとの枝にもブランコの紐が括られ少女が遊ぶ

3
あたためたミルクに張った膜ひとつ曖昧なまま破る真夜中

4
金魚鉢ひとり寂しくないのかと問うてもゆらら長い前髪

5
変わらずにいられないから記念日はひみつをひとつ増やす日にする

6
改札の伝言板の告白はほこりをかぶり静かに眠る

7
パンケーキとホットケーキ 定義とは意味から不可侵性を奪う

8
さよならは何色だろうカレンダーめくる指には知らないネイル

9
髪の毛を結ばないのは耳たぶが隠れるように(バレないように)

10
落暉ほど輝きが増すことの意味 ケセラセラって笑って泣いた

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