短歌 熱 十首
柔らかい熱持つ肌に触れるのが罪になること伝えておくね
好きな色の花を探しているけれど手に入ったらば枯らしてしまう
憂鬱はお湯をかけると白くなる 冬の吐息がそうあるように
身勝手をちゃんと叱ってほしいのに微笑むだけのあなたはずるい
あの人は素数を数えるのが趣味で最近真理の近くに越した
群れ骨も風邪をひくのは本当だ だから誰もが寂しい魚
「ありがとう」を伝えられずに冬がきてそれが「ごめん」に化けてゆく空
復習を復讐として満点を回避したのは若さゆえです
同じ目をしている二人とも迷子 ミニシアターで手だけ繋いだ
光に手をかざして祈る震え声 ランパトカナル ランパトカナル
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