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短歌 無添加 十首

この窓は君に続いているだろう 何があっても開けないだけで

三日月を飾ってみるとモミュの木は優しいほうへ輝きを増す

限られた命と知ってなお犯す過ちまでももはや愛しい

駅舎から海が見えると君は言う その水底に私は沈む

寝顔には邪推をしても意味がない みんな天使に還るのだから

優しさは無添加だよと笑う君 私にしたらじゅうぶんに毒

食卓の上に置かれた人形は通電すると走り出します

お疲れの君の隣でお疲れの私も舟を漕ぐ京王線

あと一つ何が一体足りないの 求めただけの虚しさは友

安らかに今は眠れよ明日また狂っていても私が許す

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こんばんは、笹塚です。ひさびさに短歌を詠みおろしました。短歌脳に戻るのに少し時間がかかりましたが、楽しく詠むことができました。本(「遠くで笑う」という歌集)は順調に制作も進み、11月25日(日)の文学フリマ東京でお披露目できそうです!わーい。

せっかく行動を起こすのなら、いかに人に優しくあれるか、いかに謙虚であれるか、なんだろうなぁと感じた日でした。

ブルハの名曲「人にやさしく」の出だしは、「気が狂いそう」だったよね、確か。

#短歌 #note短歌部 #日記


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