短歌 晩秋 十首
星座だけ嘘をつかぬと知っている ゆえに見上げる秋の三角
家計簿は年中冬と主張して いや晩秋と言い返す君
急激に転がり落ちた秋だから 怪我はないかと聞いてあげたい
支配したはずの季節に裏切られ 変わらぬものはどこにもなくて
秋猫は落ち葉の衣で支度する 心だけ咳く冬はすぐそこ
悲しみは秋がとっても似合うから 今は好きなだけ泣くといい
最新の自分探しの方法は サンタクロースが知ってるらしい
孤独なら足し算できないけれど 君をかけるとマイナスになる
秋にまで突き放されて行く人の 影にはいつも終わりが潜む
枯葉舞う朝に思うは君のその 壊れかけてる笑顔の仕組み
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