短歌 旅 十首
1
誰一人として噛み合うことのない歯車として朽ちてゆくのか
2
耳の中に海があったらひねもすに波音とだけおしゃべりできる
3
誰もみなどこから来たか知らないし迷子を匿うひとも迷子
4
機内食で出るざるそばと空腹のポテチよりうまいものを知らない
5
補助輪を外すみたいにもう好きじゃないなら早く手を放してよ
6
失くしたらそちらにばかり気を取られ今あるものを陰に追いやる
7
伝説の剣が抜けたら勇者とのことで高い軍手が欲しいのですが
8
萌えてゆく木々に涙を預けたら地球の一部として歩もう
9
フラミンゴお前のバランス感覚を少しでいいから分けておくれ
10
空を見よ山を見よ海を見よみんな生きることとは儘美しい
記事をお読みくださり、ありがとうございます!もしサポートいただけましたら、今後の創作のための取材費や、美味しいコーヒータイムの資金にいたします(*‘ω‘ *)