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短歌 残暑 十首

この日だけ眠れなくても良しとして24時間テレビは観ない

真っ黒は心の中にだけあると星を数えて教えた貴方

調律師の青い手帳には日曜日がないという嘘が好きです

憂鬱や痛い痛いの飛んでゆけ 歌は本当に魔法だった

本当は残暑のせいにしたかった 視力が落ちて恋をしたのも

どこまでも音信不通な人がいて生きていることだけを信じる

懐かしい人と再会した街で予報外れの豪雨が降った

行かないで逝かないでって叫んでも夏は音楽となり消えてく

さようなら、夏 また来年と約束しそれを果たすために笑う

滅ぼしたはずの悪意が目を覚ますそんな季節がもうすぐ来ちゃう

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