短歌　中指　十首

1
教科書を有害図書に指定せよ量産される「僕悪くない」

2
芽を摘んではみ出た枝葉を切り落としその仕上がりを「優良」とする

3
笑われぬために必死に笑っては自慰の途中で泣き出す娘

4
医師免許弁護士資格教祖様　チューインガムの前では無力

5
思い出は美化し放題首吊ったあの子も笑う卒業アルバム

6
エアリプはもはや文化か（こちらでは可憐な花が咲んでいますよ）

7
中、高、大　血まみれになることでしか過ごせなかった　笑っていいよ

8
消費され搾取されても笑ってる大人になるって馬鹿になること

9
まだ死んだこともないのに「死ぬ気で」と迫る教師は手本を見せよ

10
とりあえず愛しあおうぜ清志郎のいない地球に中指立てて