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【小説】陽羽の夢見るコトモノは

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ある日突然自宅が神殿になってしまったら。いつも通りアルバイトに行くしかないじゃないの。神さまとの、穏やかな日常生活のお話、なのかな?
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陽羽の夢見るコトモノは(6)

陽羽の夢見るコトモノは(6)

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(6)再会伊織は両親の職業のことをあまり知らない。祖母に尋ねたこともあったが、よくわらない、とのことだった。何かしらの研究事業に携わっており、そのために北欧に拠点を構える機構に所属していることだけは、かろうじて知っていた。

伊織が両親の仕事についてあまり知らないことに同期するかのように、両親もまた伊織が何を目指してどのような生活を送っているかについては、無関心のようであ

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