未来を描かない時間を作ろう
街中で見かけた柿の木。
葉っぱがほとんど落ちて、晩秋の景色を見せてくれます。
気温のせいもあってか、間もなく年末年始という実感がわきません。
年の瀬...というと、この1年を振り返ったり、
来年のことに思いを馳せたりすることも多くなります。
人の思考はすごいですね。
今この瞬間に、過去に、未来に、と
思いのアンテナをフォーカスすることができる。
先のこと....といえば。
英語に「Big if」という表現があります。
文字どおり「大きな "もし"」。
実現する可能性が低そうな「もし...」のことをいいます。
幸せで満ち足りている時には
「ずっとこのままだったらいいのに」と望みませんか?。
でも、そんなことは、めったにない。
私たちは、程度の違いはあれ、いつもどこか「if」を求めています。
「ifを求める」のは「変化を求める」ということです。
「現状を100%を肯定し受け入れることができない」...
これはエゴが基本的にもつ性質のひとつ。
おそらく人生で強烈に、切実に変化を求めている時は苦しい時です。
苦しければ苦しいほど、「Big if」を求めてしまう。
そして「Big if」の遠さに呆然として、また苦しくなってしまう。
そんなときは、未来に目を向けるのをやめてみませんか。
「このままだと、結婚できないかも」
「もし結婚できなかったら、仕事どうしよう?住むところどうしよう?」
「このままだと、老後どうなっちゃうんだろう?」
....
苦しい時は、こんなふうな
現実味がありそうな未来予想図になっているかもしれません。
でも、
バラ色の夢物語のような「もし...だったら」も、
絶対に避けたい「もし...だったら」も、
架空のストーリーとしては一緒です。
だから、すべての「もし...だったらを」わきにおく。一切合切です。
そして他人から届く批判の声をわきにおいて
自分からわきあがる自分の批判の声をわきにおいて
ただ、自分の呼吸に意識を向ける。
ただ、自分の心臓の鼓動を感じてみる。
架空のストーリーから
ゆっくり「いま、ここ」におかえりなさい。
その静寂に、しばらく佇んでみれば
「苦しみ」は「あなた」ではないことが
きっと見えてきます。
それでは、みなさま、ごきげんよう。
自分にやさしく お過ごしください。