音声入力は「書く」行為か?
腱鞘炎が悪化してひと月半ほど。
箸が使えない、自転車のブレーキがかけられない、蓋が開けられない、しっかりとものを持っていられないので、包丁で堅いものがきれない(かぼちゃとか...)、こぼしたり落としたりはザラ(もれなく掃除がついてくる)…諸々の不便とつきあいながらの毎日。お茶碗からフォークでご飯を食べるのも慣れてきた。
が、いまでも不便を感じていることがある。
それはパソコンのキーボードが打てないこと。
ついでに言えば、スマホの入力もなかなか難しい。
仕方がないので、今音声入力でこの文章書いている。
一昔前に比べると音声入力もだいぶ使い勝手が良くなったが、まだまだ私にとっては難しい。変換精度はだいぶが上がっているのになぜこんなに使いにくいんだろう…としばし考えてみた。
そしてようやくわかった。
音声入力は、書き言葉には向いていない。少なくとも私には。
「書く」と「喋る」は違う
音声入力は、話し言葉にはとても向いている。
TwitterのようなSNSや、短い文章で気持ちをやり取りするLINEにはとてもいい。むしろキーボードより使いやすいくらい。
そして圧倒的に向いていないのは仕事の連絡(メール)だ。
ビジネスメールと言うのは、基本的に音読されることを前提としていない。つまり目で読む文章なのだ。黙読する文章といってもいい。
📝「ご多忙とは存じますが、
上記ご検討いただきたく宜しくお願い申し上げます」📝
と言う日本語を私は口にしたことがほとんどない(今音声入力だから言ったけれども:笑)。
同じ内容のことを口で言うのだとしたら、
🗣「お忙しいところ申し訳ないのですが、こちらご検討いただけますか?」🗣
ぐらいにくだける。そしてこの時私の脳内にあるのは
💭💭💭「忙しいとこ、ごめん、よろしく」💭💭💭
くらいの漠然とした考えだ。言葉にもなっていないくらいだ。
考え、脳、ことば、カラダの連動
つまり私が日頃どうしているかと言うと
💭💭💭「忙しいとこ、ごめん、よろしく」💭💭💭
と浮かんだ「漠然とした考え」をキーボードで叩く時は
📝「お忙しいとは存じますが、
上記ご検討いただきたく宜しくお願い申し上げます」📝
と脳内で自然と変換しており、指先がキーボードを叩く。
そして、口に出す(喋る)時は
🗣「お忙しいところ申し訳ないのですが、こちらご検討いただけますか?」🗣
と変換しているのである。それにあわせて口やら顎やら声帯やらが動く。
漠然とした考えと、コトバと、カラダの動きが、
こんなにつながっているなんて✨✨✨。
今まで当たり前すぎて気づいていなかったのだが、
これはものすごいことである!!!なんという奇跡〜〜〜
というわけで、話を元に戻すと、
私にとっての音声入力の最大の問題点は「書き言葉をスラスラと口に出せない」と言うことなのだった。
問題は音声入力アプリにあるのではない。私の脳とカラダの話であった。
そもそも、書き言葉を書かずにアウトプットするなんて事は人生でやったことがない。
書かれたものを音読したことぐらいはあるけれど。
まぁ書き言葉と言うくらいなのだから、もともと口に出すものではないのだと思うけれどね。
ちなみに、私の中ではキーボードを使ってアウトプットする事は「書く」に相当する。ペンがキーボードに代わっただけだ。
でも「音声入力」は「書く」行為ではないのだ。
私は人生においてまったくやったことのないことにこの1ヶ月挑戦しているのである〜。そりゃー、なかなかできないわけだ!
うーん、私えらいぞ。(と突然自画自賛になる)。
そんなわけで、私が今一番欲しいのは
口に出した「話し言葉」を「書き言葉」に翻訳してくれるアプリ
だ。つまり
💭「ヒマな時でいいんで、これ考えといてくれる?。何かあったらきいて」💭
を
📝「大変恐縮ですが、お手隙の時に以上ご検討いただければ幸いです。
ご質問やご不明点などございましたら、
ご遠慮なくお知らせ下さいますようお願いいたします」📝
みたいに変換してくれるアプリである。
ビジネスの書き言葉に慣れていない新社会人の皆様とかさ、海外から日本に来てビジネスしている人たちとか結構欲しがるんじゃない?
おねがい、誰か作って(笑)。
いや
「本件に関してご興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひご検討いただきますようお願い申し上げます」
↑今、これ音声入力🗣したぞ(笑)。へへへ。
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