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はたらくって、なんだろう

ココルームではたらく説明会 2021年6月6日(日)@オンライン

はたらくって、なんだろう

お金を稼ぐこと
誰かの役に立つこと
持ってる技術を活かすこと
やりたいことを続けていくこと

生きてゆくこと

25釜オペ

1.「ココルームではたらく説明会」って?!


ココルームは、大阪市西成区の通称・釜ヶ崎で「出会いと表現の場」を開いているアート系NPO法人です。
正式名称は「特定非営利活動法人 こえとことばとこころの部屋」。
社会包摂や多様性という言葉を最近よく聞くようになりましたが、社会に広まるずっと前から、そういうようなことをやってました。
ココルームはカフェのふり、ゲストハウスのふり、釜ヶ崎芸術大学という大学のふりもしています。
「ふりをする」ことが、ココルームのはたらきのポイントなんです。
そんなココルームに関わる人たちが、若者やココルームをよく知らない方にむけて、会社説明会のような「はたらく説明会」をオンラインで開催します。

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2. ふりをすることで、出会いが広がる


ココルームの活動拠点は、釜ヶ崎。
かつて日雇い労働者や路上生活を経験した人たち、現在は生活保護受給者がたくさん暮らしています。
この地域は危険だから近寄らないように、と今でも耳にします。
単身者が多く、なかには人との距離感やコミュニケーションが苦手、アルコールやギャンブル依存は日常的に話題にあがります。
でも、釜ヶ崎の人たちはそのしぶとさで、どっこい生きています。
そして、街は現在、大変化を迎えています。高齢化と人口減少、交通至便なため開発が進みながらも、生きづらさを抱えた人たちも流入しています。
そんな場所に「出会いと表現の場」を作ろうと、ココルームは喫茶店の「ふりをする」ことから始めたのです。
地域に暮らす人たちと若者たち、旅人たちとの交流と表現の場をつくり、スタッフたちもその場に巻き込まれ、ぶつかり稽古のような日々をすごしています。

6釜ヶ崎

3. 不確実だから、はたらきも予測不可能


コルームの現場では、思わぬことが「はたらき」になったりします。
誰かに迷惑をかけているような人の存在が、場面が変わって、別の誰かの頑張りを呼んで、結果どこかで誰かの感謝につながることもあります。そこに表現がさしはさまれると、よりくっきりと面白い出来事が生まれことを実感しています。
一般的な働き方という枠に収まらない、既成概念では名づけられないような仕事がココルームにはたくさんあります。家事的な仕事もとても多いと感じます。
ともかく、分からないことを分からないまま一旦引き受け、その仕事をやってみることや、正解がひとつではない姿勢が求められる現場であることは確かです。
コロナは不確実だけれど、それ以前からずっと不確実だったので、今こそ予測不可能なはたらきを面白がりたい、という前向きな気持ちもあります。

39釜芸の詩

4. ルールじゃないから、たくましく


ココルームでは、ルールやマニュアルのようなものは、ほとんど役に立ちません。
出来事のほとんどが、予定不調和で予想不可能だからです。
この混沌を、可能性の塊を面白がれるようになったら、人生で起きる様々なことにもポジティブに向き合えるようになるかもしれませんが、実際は簡単じゃないですね。
だからルールよりも、正直さとそれを表現することを大事にしています。
瞬時に正直に応答する。そういうたくましさ、しなやかさを身につけていくこともココルームでの「はたらき」です。

30釜芸in横浜トリエンナーレの2

5. 問いと可能性


世の中で常識とされていることや当たり前だと思われてることに対して、あなたが問いを抱えているとしたら、それはココルーム向きです。その問いが、もしかしたら社会との新しいコラボレーションを生み出す「はたらき」になるかもしれません。簡単なことではないけれど、自分次第で、地道に、いかようにも仕事を生み出していける自由と可能性が、ココルームという仕事場にはあります。

ココルーム代表で詩人の上田假奈代は、ココルームを立ち上げる一年前の2002年に「詩業家宣言」をして、詩人として生きていくために自ら仕事を作ることを始めました。
彼女の情熱と経験は「生きていくため、新しいはたらきの在り方を模索し、創り出し、オリジナルのはたらきを認め合える社会作りへ」という思いにつながります。慣習に囚われない独創的なはたらきを生み出す社会実験は、ココルームでの活動を通して現在進行形で行われています。

栗原彬さんコメント

6.  言語化は、扉


ココルームの活動は19年目になります。
今ココルームがぶつかっている壁は、この社会実験について、ココルームのことを全く知らない人たちに届けることの難しさです。
残念ながら、ココルームとの距離が近い人ほど、働くスタッフを筆頭にココルームで起きていることの言語化が難しくなるジレンマに陥っています。
そのため、さまざまな距離感の人を交え、まだまだ分かりにくい「ココルームではたらくこと」の説明会を、現在ココルームが取り組んでいる人材募集プロジェクトの一環として実施します。
ココルームに興味を持ってくれた人たちと一緒に取り組み、次の扉を開けてゆきたい。
説明会の先には、7月に開催予定の人材募集オペラ「釜ヶ崎オ?ペラ(注1)」を予定していますから、ぜひ関わってください。

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【オンラインで開催】
2021年6月6日、それぞれの人にとって、「はたらく」って一体どういうことなのか、ココルームと一緒に考えてみませんか。

日時:2021年6月6日 (日)14:00〜16:00
進行:上田假奈代(詩人、ココルーム代表理事)大澤虎雄(文化生態観察)、テンギョークラ(ヴォガボンド、ココルームレジデンス一年)
参加費:無料(寄付歓迎!)
場所:ココルーム 大阪市西成区太子2-3-3
参加方法:オンラインのみ(緊急事態のため現地参加は基本受け付けていません。) 

ZoomのURLをお送りします。ココルームのメール宛に参加希望の旨、ご連絡ください。
参加申し込みメール:info@cocoroom.org


(注1)釜ヶ崎オ?ペラとは

「釜ヶ崎オ?ペラ」は、ココルームが企画した2020度「呱々の声をあげる〜誤読・社会的インパクト評価」の続編として取り組む人材募集プロジェクト「呱々の人」の集大成となる。オペラの語源には「働く」という意味も含まれている。人材募集を通して出会う人々が、自分らしく働くこと、生きること、表現することを再発見していく人生賛歌をオペラのような「釜ヶ崎オ?ペラ」として公開する。即興的に、7月22日~24日の釜ヶ崎芸術大学講座「呱呱の声→人」の合宿で制作発表する予定。ちなみに、2014年度の釜芸の発表会は「釜ヶ崎オ!ペラ」



現在、ココルームはピンチに直面しています。ゲストハウスとカフェのふりをして、であいと表現の場を開いてきましたが、活動の経営基盤の宿泊業はほぼキャンセル。カフェのお客さんもぐんと減って95%の減収です。こえとことばとこころの部屋を開きつづけたい。お気持ち、サポートをお願いしています