Q14. 場を持つことは大切ですか?
横山千秋(「路地と暮らし社」代表)
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ココルームは問い、問われる Q&A 16
「働くこと」「生きること」「表現すること」の悩み
『釜ヶ崎で表現の場をつくる喫茶店、ココルーム』(フィルムアート社)
https://cocoroom.base.ec/items/7575462
2003年から17年間、釜ヶ崎で出会いと表現の場を開いてきたココルームには、なぜか毎日のように悩み事や困り事が持ち込まれます。「働くこと」「生きること」「表現すること」からくる多くの悩みや問いです。仕事に悩む若者、家出人、アルコール依存や精神疾患を抱える人、難民など、さまざまな困難を抱えた人が来るため、持ち込まれる問いも幅広い。お金がない、仕事はないか、住む部屋はないか、家出人を探して、といった具体的なことから、働き方について、社会は変えられるのかといった疑問、孤独や生きづらさを持ちながら現実を生きのびるための方法論、自分も活動を始めたいが、どうすればいいかという相談まで、人生をまるっと問われる。
その問いを、ココルームに関わる人たちに投げてみた。そのやりとりを本にしました。
この問いと答えは、きっと、もしかしたら、危機的な状況を生きのびる知恵と技とも言えるかもしれません。いま、あらためて多くの人に届けたい。その思いを伝えると、執筆者のみなさんが朗読に協力してくれました。勇気をもって迎える朝に、家で過ごす長い時間に、そしてあしたがくる前に、彼ら・彼女たちのこえとことばに耳を傾けてみてください。
西川勝、坂上香、岸井大輔、猪瀬浩平、倉田めば、松本裕文、アサダワタル、 山田創平、劔樹人、岩橋由莉、鈴木一郎太、甲斐賢治、横山千秋、上田假奈代のこえとことばをお届けします。
14番目の問いに答えるのは、ココルームが新世界フェスティバルゲートにあった時代、大学卒業後すぐスタッフとして働きだした横山千秋さん。東日本大震災をきっかけに、強烈な直感と欲求で共同スペース「やっち」を開きはじめた横山さんは、この問いにどのように答えるのでしょうか。印象的なこの部分も紹介します。
「不確定なこと。不透明なこと。曖昧なこと。安定していないこと。名前をつけないこと。未分類のままにしておくこと。継続性にこだわらないこと。言語化できないこと。言説化しないこと。批評をおそれないこと。ささやかなこと。しなやかなこと。したたかなこと。そういうことを大切にしたい。」
これは「やっち」構想中に書いたメモ。世の中の片隅には、やっぱりこのような「余白=あそび」の場所があったほうがいいな。僕は今でもたまにそんなことを考えます。
Q14 場を持つことは大切ですか?
A14 横山千秋(「路地と暮らし社」代表)
横山千秋(よこやま ちあき)
1983年生まれ。大学卒業後~2008年までフェスティバルゲート内の「ココルーム」スタッフ。フェスティバルゲートの閉鎖後は岡山に移住。映像ディレクターの傍ら、共同スペース「やっち」を運営(2011年~2016年)。
横山さんの答え、その他の問い、上田假奈代がココルームをはじめるまでの半生、詩人の谷川俊太郎さん、哲学者の鷲田清一さん、美術家の森村泰昌さんと上田との対談3本など、読み応えのある書籍『釜ヶ崎で表現の場をつくる喫茶店、ココルーム』(フィルムアート社)は、こちらでお楽しみいただけます。また、書籍の購入がココルームへの支援になります。ぜひ手にとって読んでみてください。
https://cocoroom.base.ec/items/7575462
ココルームは、今ピンチに直面しています。カフェ業と宿泊業の売上が活動の基盤を支えていましたが、新型コロナウイルスの影響で95%の減収です。今日と未来のために新しいであい方をさがしたい、仕事や住まいを失うなど、困った方と力をあわせたい、生きのびる知恵と技をこの街から発信したい。こうした思いから、現在ココルームはクラウドファンディングを実施中です。であいと表現の場を開きつづけていくために、みなさんのご協力をどうぞよろしくお願いします。
https://motion-gallery.net/projects/cocoroom2020
ココルームではみなさんからのご支援をさまざまなかたちで募っています。ふところに余裕のある方は、ご寄付いただけるとうれしいです。
https://cocoroom.org/%E5%AF%84%E4%BB%98%E3%81%A8%E4%BC%9A%E5%93%A1%E5%8B%9F%E9%9B%86/
また、こちらの音声配信へのサポートもお待ちしています。
「働くこと」「生きること」「表現すること」の悩み
『釜ヶ崎で表現の場をつくる喫茶店、ココルーム』(フィルムアート社)
https://cocoroom.base.ec/items/7575462
2003年から17年間、釜ヶ崎で出会いと表現の場を開いてきたココルームには、なぜか毎日のように悩み事や困り事が持ち込まれます。「働くこと」「生きること」「表現すること」からくる多くの悩みや問いです。仕事に悩む若者、家出人、アルコール依存や精神疾患を抱える人、難民など、さまざまな困難を抱えた人が来るため、持ち込まれる問いも幅広い。お金がない、仕事はないか、住む部屋はないか、家出人を探して、といった具体的なことから、働き方について、社会は変えられるのかといった疑問、孤独や生きづらさを持ちながら現実を生きのびるための方法論、自分も活動を始めたいが、どうすればいいかという相談まで、人生をまるっと問われる。
その問いを、ココルームに関わる人たちに投げてみた。そのやりとりを本にしました。
この問いと答えは、きっと、もしかしたら、危機的な状況を生きのびる知恵と技とも言えるかもしれません。いま、あらためて多くの人に届けたい。その思いを伝えると、執筆者のみなさんが朗読に協力してくれました。勇気をもって迎える朝に、家で過ごす長い時間に、そしてあしたがくる前に、彼ら・彼女たちのこえとことばに耳を傾けてみてください。
西川勝、坂上香、岸井大輔、猪瀬浩平、倉田めば、松本裕文、アサダワタル、 山田創平、劔樹人、岩橋由莉、鈴木一郎太、甲斐賢治、横山千秋、上田假奈代のこえとことばをお届けします。
14番目の問いに答えるのは、ココルームが新世界フェスティバルゲートにあった時代、大学卒業後すぐスタッフとして働きだした横山千秋さん。東日本大震災をきっかけに、強烈な直感と欲求で共同スペース「やっち」を開きはじめた横山さんは、この問いにどのように答えるのでしょうか。印象的なこの部分も紹介します。
「不確定なこと。不透明なこと。曖昧なこと。安定していないこと。名前をつけないこと。未分類のままにしておくこと。継続性にこだわらないこと。言語化できないこと。言説化しないこと。批評をおそれないこと。ささやかなこと。しなやかなこと。したたかなこと。そういうことを大切にしたい。」
これは「やっち」構想中に書いたメモ。世の中の片隅には、やっぱりこのような「余白=あそび」の場所があったほうがいいな。僕は今でもたまにそんなことを考えます。
Q14 場を持つことは大切ですか?
A14 横山千秋(「路地と暮らし社」代表)
横山千秋(よこやま ちあき)
1983年生まれ。大学卒業後~2008年までフェスティバルゲート内の「ココルーム」スタッフ。フェスティバルゲートの閉鎖後は岡山に移住。映像ディレクターの傍ら、共同スペース「やっち」を運営(2011年~2016年)。
横山さんの答え、その他の問い、上田假奈代がココルームをはじめるまでの半生、詩人の谷川俊太郎さん、哲学者の鷲田清一さん、美術家の森村泰昌さんと上田との対談3本など、読み応えのある書籍『釜ヶ崎で表現の場をつくる喫茶店、ココルーム』(フィルムアート社)は、こちらでお楽しみいただけます。また、書籍の購入がココルームへの支援になります。ぜひ手にとって読んでみてください。
https://cocoroom.base.ec/items/7575462
ココルームは、今ピンチに直面しています。カフェ業と宿泊業の売上が活動の基盤を支えていましたが、新型コロナウイルスの影響で95%の減収です。今日と未来のために新しいであい方をさがしたい、仕事や住まいを失うなど、困った方と力をあわせたい、生きのびる知恵と技をこの街から発信したい。こうした思いから、現在ココルームはクラウドファンディングを実施中です。であいと表現の場を開きつづけていくために、みなさんのご協力をどうぞよろしくお願いします。
https://motion-gallery.net/projects/cocoroom2020
ココルームではみなさんからのご支援をさまざまなかたちで募っています。ふところに余裕のある方は、ご寄付いただけるとうれしいです。
https://cocoroom.org/%E5%AF%84%E4%BB%98%E3%81%A8%E4%BC%9A%E5%93%A1%E5%8B%9F%E9%9B%86/
また、こちらの音声配信へのサポートもお待ちしています。
現在、ココルームはピンチに直面しています。ゲストハウスとカフェのふりをして、であいと表現の場を開いてきましたが、活動の経営基盤の宿泊業はほぼキャンセル。カフェのお客さんもぐんと減って95%の減収です。こえとことばとこころの部屋を開きつづけたい。お気持ち、サポートをお願いしています