2022年5月2日
今日のココ日(ココルーム日記)
ボクが今日の夕飯用にししゃもを焼いていると、代表のかなよさんが青々とした立派な葉っぱを何枚も抱えてキッチンにやってきた。
「これ、倉庫への道をふさいじゃっててちょっと通りにくかったから取ってきたの。今夜のまかないご飯のお皿にしてね」
ボクはすでに皿に盛り付けた料理たちを見渡した。
汁物や煮ものなど、ツユに浸かっているものが多い。
「うーん、、今日の献立てで葉っぱに盛れるようなものがあるかなぁ」
すると代表は「それじゃあ、ししゃもでも乗せようか!」と豪快に笑った。
「えーっ!葉っぱにししゃもって合わなくない?!」とボク。
すると隣でサラダを作っていたふうゆちゃんが目を輝かせてこう言った。
「いいんですよー、それがししゃもの夢だったんだから。ししゃもは死んだら木に登りたかったんです」
「えーーっ!!」
ボクは目を丸くしてふうゆちゃんを見た。
「それって、どゆこと??今焼いてるのは揃いも揃って木に登るのが夢だったししゃもなの??」
ふうゆちゃんは迷いなくボクに頷いて、グリルから取り出されたばかりの20匹のししゃもたちに微笑みながら声をかけた。
「ねー、それがみんなの夢だよね」
ボクは呆然としながら、「ふうゆちゃん、それ、死魚に口なしやで…」と答えるしかなかった。
その後ししゃもたちは、ふうゆちゃんと代表の手によって丁寧に葉っぱの上に並べられた。
20匹のししゃもは夢が叶って、さぞ幸せな気分でボクたちのお腹に入ったことだろう。
(書いた人:テンギョー)
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