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2022年7月15日

先週のここ日(ココルーム日記)

3週間くらい前だろうか、一本の電話がなった。
ここに泊まりたいとの、お客さんの電話だった。
ただ、その方は足が不自由で、車いすで生活をされているとのことで、泊まれますか?とのことだった。うちはエレベーターがあるわけではなく、バリアフリーで泊まれるのための設備ではない。
ただ、その方はここの雰囲気をみて、とても泊まりたくなったとの、熱意を伝えてくださった。

その時あたまに浮かんだのは、バリアフリーになるのは庭の事務所の横にある図書室。ただ、もうずいぶんと倉庫になっていた部屋だ。ちょうどその頃、あの部屋をもう一度バリアフリー部屋として使えないか、という話をしていたところだった。

これはやるしかない、ということで、その部屋を掃除することに。ボランティアのかずおちゃん、教授、るーちゃんたちが、ほんとにいろいろ動いてあれだけあったものを片付けてくれた(どこに移動できたのだろう?)。

図書室の目処が立って、正式に宿泊希望をお受けすることにした。

だが、話はそれだけではなかった。
いくつか、確認したいこととして、お風呂は一階にありますか?というものや、洗濯はできますか?ということだった。

洗濯機はお客さん用のは屋上だが、スタッフ用のが一階にあるから大丈夫。しかし、うちはシャワーは2階にしかない。。
このあたりは銭湯は多いが、バリアフリーになっているところはない。
うーん、あきらめるか、、、というときに、近所のココルームが貸している施設、松の木の一階の部屋が普段スタッフが住んでいるがその時だけいない、ということで、そこのシャワールームを使ってもらうという案があがった。(電動車いすでだいたい5分ほどの場所)

その場所への動線なども考えて、行き方の写真を送ったりして、何度かやり取りを繰り返し、これならいけそうだ、ということで、宿泊OKということになった。

先週の水曜日、その人はついに来た。
ものすごく明るくて、正直で聡明な人だった。
ちょうど釜芸・合唱部があったので、よる一緒に歌ったりもした。

彼女はたくさん笑って、自分の生き方、障害との向き合い方についてインタビューされたフリーペーパーを置いていってくれた。

ただ、やはり、完全バリアフリーのための設計をしているわけではない場所で、とにかくやれることをやってみよう、と迎えたので、実際に来てみてもらわないとわからない、気づかなかったこと・課題が色々と持ち上がった。
問題ないと思われた洗濯機は設置場所が高すぎて洗濯機から洗い上がった衣服をうまく取り込むことができなかったこと、トイレの前にたてかけてあった、高枝切鋏が車いすにあたって倒れたことなど。
これは次に活かしていけばよい。

またスタッフとして、ああ、これがココルームらしい働きだなぁと改めて思った体験だった。人と出会い、その人の話を聞き、工夫し、できるだけのことをやっていくこと。答えが用意されてないことを、手を止めず、えいやっとチャレンジしてみること。

そしてみんなの協力もなければ、実現不可能だった。ココルームのピンチに快く来て手伝ってくれたみんなの協力あればこそ、こんな素敵な出会いも経験もできました。

本当に勉強になりました。
みなちゃんきてくれてありがとう!

(書いた人・げん)

写真はみなちゃん、障害トークで盛り上がったケエコさん、インターンのちさとちゃん、とげん。



今日のココイチ(ココルームの一枚)
毎週金曜日にとれたて野菜を届けてくださる「おむすび農園」の山根さん。今日の目玉は立派な白ナス! 小細工せずにフライパンでステーキにするのが最高に美味しいんです。 夏の味、美味しくいただきます!


現在、ココルームはピンチに直面しています。ゲストハウスとカフェのふりをして、であいと表現の場を開いてきましたが、活動の経営基盤の宿泊業はほぼキャンセル。カフェのお客さんもぐんと減って95%の減収です。こえとことばとこころの部屋を開きつづけたい。お気持ち、サポートをお願いしています