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Q6. 絶望している人にしてあげられることは何ですか?

倉田めば(ピア・ドラッグ・カウンセラー)
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ココルームは問い、問われる Q&A 16
「働くこと」「生きること」「表現すること」の悩み

『釜ヶ崎で表現の場をつくる喫茶店、ココルーム』(フィルムアート社)
https://cocoroom.base.ec/items/7575462

 2003年から17年間、釜ヶ崎で出会いと表現の場を開いてきたココルームには、なぜか毎日のように悩み事や困り事が持ち込まれます。「働くこと」「生きること」「表現すること」からくる多くの悩みや問いです。仕事に悩む若者、家出人、アルコール依存や精神疾患を抱える人、難民など、さまざまな困難を抱えた人が来るため、持ち込まれる問いも幅広い。お金がない、仕事はないか、住む部屋はないか、家出人を探して、といった具体的なことから、働き方について、社会は変えられるのかといった疑問、孤独や生きづらさを持ちながら現実を生きのびるための方法論、自分も活動を始めたいが、どうすればいいかという相談まで、人生をまるっと問われる。
その問いを、ココルームに関わる人たちに投げてみた。そのやりとりを本にしました。
 この問いと答えは、きっと、もしかしたら、危機的な状況を生きのびる知恵と技とも言えるかもしれません。いま、あらためて多くの人に届けたい。その思いを伝えると、執筆者のみなさんが朗読に協力してくれました。勇気をもって迎える朝に、家で過ごす長い時間に、そしてあしたがくる前に、彼ら・彼女たちのこえとことばに耳を傾けてみてください。
 西川勝、坂上香、岸井大輔、猪瀬浩平、倉田めば、松本裕文、アサダワタル、 山田創平、劔樹人、岩橋由莉、鈴木一郎太、甲斐賢治、横山千秋、上田假奈代のこえとことばをお届けします。

 6つ目の問いに答えるのは、大阪ダルクのディレクターであり、パフォーマンス・アーティストでもある倉田めばさん。めばさんが講師をつとめる釜ヶ崎芸術大学講座「感情」「依存とのつきあいかた」では、ご自身の経験もふまえて自分の感情とのつきあいかたを解説してくれます。めばさんはこの問いにどう答えるのでしょうか。印象的な部分を紹介します。

 "絶望とは哲学者の言うように最後には死にいたる病なのだろうが、わたしがリアルに接する人たちの絶望とは、むしろ明日にいたる病のことなのかもしれない。「わたしはきちんと仕事ができるのだろうか?」「薬物やお酒をやめることができるのだろうか?」「このまま独りで死んでいくのはいやだ。」死ぬことに迷っている人は、生きていくことにも迷っている。"

Q6 絶望している人にしてあげられることは何ですか?

A6 倉田めば(ピア・ドラッグ・カウンセラー)

倉田めば(くらた めば)
ピア・ドラッグ・カウンセラー。1993年フォトグラファーの仕事をやめ、薬物依存回復施設「大阪ダルク」を設立。ディレクターをつとめる。上田假奈代の「詩の学校」に参加したのをきっかけに、ココルーム主催のイベントに出演するなど交流が始まる。釜芸では「感情」の講座を担当。精神保健福祉士。パフォーマンス・アーティスト。

めばさんの答え、その他の問い、上田假奈代がココルームをはじめるまでの半生、詩人の谷川俊太郎さん、哲学者の鷲田清一さん、美術家の森村泰昌さんと上田との対談3本など、読み応えのある書籍『釜ヶ崎で表現の場をつくる喫茶店、ココルーム』(フィルムアート社)は、こちらでお楽しみいただけます。また、書籍の購入がココルームへの支援になります。ぜひ手にとって読んでみてください。
https://cocoroom.base.ec/items/7575462

ココルームは、今ピンチに直面しています。カフェ業と宿泊業の売上が活動の基盤を支えていましたが、新型コロナウイルスの影響で95%の減収です。今日と未来のために新しいであい方をさがしたい、仕事や住まいを失うなど、困った方と力をあわせたい、生きのびる知恵と技をこの街から発信したい。こうした思いから、現在ココルームはクラウドファンディングを実施中です。であいと表現の場を開きつづけていくために、みなさんのご協力をどうぞよろしくお願いします。
https://motion-gallery.net/projects/cocoroom2020

ココルームではみなさんからのご支援をさまざまなかたちで募っています。ふところに余裕のある方は、ご寄付いただけるとうれしいです。
https://cocoroom.org/%E5%AF%84%E4%BB%98%E3%81%A8%E4%BC%9A%E5%93%A1%E5%8B%9F%E9%9B%86/

また、こちらの音声配信へのサポートもお待ちしています。

現在、ココルームはピンチに直面しています。ゲストハウスとカフェのふりをして、であいと表現の場を開いてきましたが、活動の経営基盤の宿泊業はほぼキャンセル。カフェのお客さんもぐんと減って95%の減収です。こえとことばとこころの部屋を開きつづけたい。お気持ち、サポートをお願いしています