心理カウンセリングの失敗から何を学ぶか|ココカリ心理学コラム
岩壁茂著「心理療法・失敗例の臨床研究 [改訂増補] その予防と治療関係の立て直し方」は名書であった。心理カウンセリングの失敗について、こんなにも学術的に論じれるものなのか。私が実践してきた臨床を重ねて読むことで、疑似体験ではあるものの、スーパーヴィジョンを受けた読了感であった。
何をもって失敗とするか。私は「クライエントの困難を悪化させ、それを閉じれなかった時」が失敗だと考える。一時的な悪化はよくあるが緩和に向かう必要性があれば失敗ではないし、溢れてパニック状態になっても収