マーメイド三角締め

私的プロレス技名鑑⑪三角締め

今回は柔道・格闘技でも広く使われている三角締めのご紹介です。三角締めは、下肢を用いて相手の体を締め上げる格闘技の技で、総合格闘技においては柔術家の代名詞となっています。

三角絞めの名前の由来は、相手の三角筋を用いて頸動脈を絞めることや技を決めた際に足の形が三角形になることからきているとされます。柔道で考案された際の初期の呼び名は松葉絡みといいますが、wikipediaによると

岡山第六高等学校高専柔道の金光弥一兵衛(起倒流備中派柔術、講道館柔道9段)と六高選手早川勝(後に8段)の高専柔道の稽古中に編み出され「松葉がらみ」と命名され、1922年(大正11年)から使用され始めた。

とありますが、実際は大正以前から使われていたという説もあります。

三角締めはあらゆるポジションからの仕掛けて様々な防御に対する攻め方のバリエーションが研究・実践されています。

プロレス界ですと、藤波辰巳(現・辰爾)選手が、1980年に当時国際プロレスに所属していた阿修羅・原選手を迎え撃った際、フィニッシュに用いています。

まだ当時は第一次UWFもできていなかった時代です。これは藤波さんの先進性を物語る出来事だったと思います。

三角絞めがプロレスで一般的になるのは第一次UWFで藤原喜明、スーパー・タイガー、前田日明選手らが使用してからになります。ここで一躍脚光を浴び、のちに闘魂三銃士の橋本真也選手がフィニッシャーなどに用いてより認知されるようになっていきました。

三角締めはのちに「飛びつき式」が開発されました。この「飛びつき式」が開発された事により、それまではダウンしている相手にしか出来ない「三角絞め」を立っている相手にも、仕掛ける事が出来る様になり、関節技の幅はぐっと広がりました。

得意としているのは、現WWEの中邑真輔選手ですが、これだけでフィニッシュにする事は無く、大概の場合は、「スタンド式逆十字固め」に移行する為の、フェイントとして使われています。

一説によると「飛びつき式」は、あまり見栄えが良くないため、フィニッシャーとしては使いにくいという事情もあるようです。実際、飛びつき式の使い手は中邑選手以外はあまりみかけません。

なお、三角締めは柔道の試合で中学生以下が行なうと即反則負けとなります。

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名前の由来

両親2人の介護を一人でやってます。プロレスブログ「せかぷろ」&YouTube「チャンネルせかぷろ」主宰。現在ステージ2の悪性リンパ腫と格闘中。