決めつけることでこじれる関係
夜中に姉が何やら騒ぎ出し、母と揉めていた。
姉の寝室の窓の外から「ブーン」と音が聞こえてうるさくて気になるらしい。
あんまり姉が言うものだから、母が確認しに行ったが、耳の悪い母には聞こえなかったようだ。
「あんたの幻聴や!!」と母は言い捨てた。
統合失調症の姉に母はなんの遠慮もない。
これはこれで本当にすごいなと思うのだが、姉はダメージを受けて、さらに大騒ぎになる。
夜中の大騒ぎで近所迷惑を気にしていると、そのうち姉は私のところにやってくる。
その時は「ブーン」が幻聴なのかどうかが口論の原因だったので、早めに私の出番だった。
・・・普通に隣の家の室外機の音だった。
「これは確かに気になるな〜。気になって寝れないんだったら、隣の部屋で寝たら?布団運ぶの手伝うから」
と姉に伝えた。
そのように、ちょっと大袈裟めに気の毒になぁと共感した上で、「我慢しなくていいんやで」と解決策を伝えたら、姉の高まっていた感情がスンっとおさまる。
拍子抜けするくらいにあっけなく。
よく聞くと、以前からたまに聞こえていたらしい。
そりゃ室外機だから、聞こえてただろうね・・・
私も音に敏感な方で、些細な音が気になってストレスになることがある。
姉はその何倍も音に敏感なのではないかと思うので、「自分が大丈夫なら他人も大丈夫」という価値観ではいけない。
こうなると、決めつけて否定するうちの母が悪いように見えるかもしれないけど、姉と母は本当の意味で仲がいいのだと思っている。
とにかくお互いに遠慮なく感情をぶつけ合う。
私から見ると、時間の無駄に思えるけど、エネルギーを出し合えることって悪いことじゃないと思う。
母は否定という形で姉を刺激して、エネルギーを発散する機会を与えているような気もする。
まぁ、何が本当かはわからないけど、「これでいいのだ」というオチで私はいつも眠りにつく。
あれから数日経ったけど、姉は何もなかったかのようにいつもの寝室で寝ている。
なんやったんやろ・・・笑
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