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読売新聞の取材を受けました

13日(日)朝刊に掲載されました。

会員限定記事のようですが下記掲載しておきますね。

++++以下引用++++

すてきなタオルと出会った。軽くて吸水性に優れ、「シャリッ」とした感触が何とも心地よい。


 秘密は素材にある。麻の一種「ラミー」を芯に用い、綿を巻き付けた糸が使われている。麻独特の風合いが生かされているのだ。

 タオルを開発した大窪裕美さん(59)は、大手繊維メーカーの元技術者。「こころばせ」というブランド名で、タオルを中心に少量でもこだわりの商品を、楽天市場などで販売している。

 こだわりの一つが「糸から国産」。繊維専門商社の協力のもと、紡績、織り、染色など、全てを国内の工場が手がける。「真性メイド・イン・ジャパンを実現しました」

 大窪さんは、原材料選びから服作り、小売りまで、繊維業界のあらゆる分野を経験してきた。「私はそういう経験ができた最後の世代。いわば業界の『絶滅危惧種』です」

 産業の空洞化に歯止めがかからない。タオルも例外ではない。国の統計によると、国内供給量に占める輸入品の割合を示す輸入浸透率は近年、80%前後で推移している。

 大窪さんは「タオルは繊維製品の中では、まだ競争力がある方。縫製に人手が必要な衣類は、もはや見る影もありません」と嘆く。

 そう聞き、統計を調べたところ、2019年の衣類の輸入浸透率は98%。国産品は50点に1点しかない。

 厳しい現状を打開しようと関係者は懸命だ。

 国内有数のニット産地、新潟県五泉市は「五泉ニット」を地域団体商標として登録し、「今治タオル」のような地域ブランドに育てることを目指す。全国の700を超える縫製工場を支えようと、アパレル企業などと工場をインターネットでつなぐ「シタテル」(熊本市)という会社もある。

 大窪さんの新商品は、ストール。ウールの芯に綿を巻き付けた糸が素材で、こちらも「糸から国産」だ。あたたかいけどチクチクしないという。少し値は張るが、妻へのクリスマスプレゼントとして考えておこう。

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