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私の本当の部分 ただの偶然

しばらく経って、ずいぶんと落ち着いてきた。

自分の気持ちをしっかり味わった。

最近の私は自分の感情を十分に感じるようにしている。感情的にならないように。本当の気持ちにちゃんと向き合うために。

そして人の気持ちには鈍感になるようにしている。そこも考えてしまうと「妄想」という形になってしまうから。

人の気持ちは素直に受け取って、自分の気持ちをちゃんと知ってそこから対処していく。


でも時々、感情的になってしまうこともある。今回のように。

なぜ感情的になって、感情的な行動に出てしまったのかは熟考した。その上で「もういいか」と思った。

そんな時もあるし、そんな部分がある。それが今の私なのだ。それを許してみよう。

人には嫌われるだろうけど、私はそういう人間なのだ。生徒君子な人間ではない。

腹が立ったら怒るし、嬉しかったら飛び跳ねて喜ぶこともある。そうは見えないと言われるけれど、実際はそうなのだから仕方がない。


これからどうしたいのかも少しづつ見えてきた。


そんな気持ちになってきたタイミングで思い出した。


若いころ。23歳の時。職場の先輩を好きになった。

それは夏が始まったころで、私がその職場を辞める直前のことだった。

たまたま二人で、花火大会に行くことになった。

本当は当時付き合ってた彼と予定してたけど、彼の仕事の都合で行けない。その彼とは二年ほど付き合っていて、久しぶりのちゃんとしたデートの予定だった。ずっと楽しみにしていて、自分で縫った浴衣も準備して心待ちにしていた。

ところが二日ほど前になって仕事で行けなくなったと言われた。この彼とは結婚の約束もしていて、当時一緒に住んでいた。

毎日一緒に過ごしているからか、デートらしいデートをしていなかった中での楽しみで、それが中止になった。

花火大会の当日、仕事場で先輩と二人きりになる時間があった。付き合ってる彼の愚痴を言ってみたら、「じゃあ一緒に行くか。俺も相手いないし」ということで急遽 職場の先輩と行くことになった。

でも夕方になって、先輩も仕事が長引いて行けなくなった。

また花火大会へ行くのは中止になって私はその夜一人で過ごした。

そんな時、先輩から電話。

花火に行けなくなったお詫びに次の日ご飯にでも行こうということになった。

当日、先輩とご飯を食べて、花火を見られなかったからコンビニに寄って、海で花火をした。

久しぶりに楽しかった。我慢をすることなく、「先輩」ということでの気遣いはしてたけど、ただただ楽しかった。

そのまま私は先輩を好きになった。真剣に好きになったのは初めてだった。

このまま死んでもいいくらいだった。

その後すぐに結婚前提の彼とは別れた。あまりうまくいってなかったから、先輩のことが、良いきっかけになった。


そのあと先輩とお付き合いはしたけど、うまくはいかなかった。でもあんなに好きになった人の名前はずっと忘れられなかった。

結婚前提の彼の名前は思い出すのに時間がかかったのに。

先輩とは「好きになる」って言うことを初めて教わった人だった。ダメになっても、辛い思いをする必要はないことを学んだ。「好きなままでいい」ということ。


先輩の名前。    この前縁を自分から切った彼と同じ名前。

同じ血液型に、全く同じ身長に、同じ左利き。思い出せば性格もよく似ている。

「元カレと同じ名前だ~w」とは言った。

他の共通点は言えなかった。変に意味を付けたくないし、先輩の代わりに見てるように思われたくなかったから。

もちろん重ねて見たことはない。先輩のことは、もちろんもう好きじゃないし、存在自体すっかり忘れていた。

ただ、この偶然は一体なんなのだろうと、いくら考えても分からない。

きっとただの偶然。

そう思っていた。言い聞かせていた。


こじつけならいくらでも出来るから、こんな偶然はただの偶然。


今日このタイミングで思い出したことも、単なる偶然。






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