障害のある子の成年後見人を選ぶときのポイント
成年後見に関するネガティブな噂やネットの書き込みなどを見るとできるだけ避けたいと思う方も多いと思います。ただ、いつかは頼らざるを得ないかもしれません。今回は、成年後見人を選ぶ際の重要ポイントについて紹介したいと思います。
実際には法定後見での成年後見人は裁判所が選任しますで、ここでは自分でたてる候補者を選ぶ際のポイントと考えて下さい。
成年後見人がやるべきこと
成年後見人が行う業務は、預貯金や不動産などの財産を管理する財産管理と、生活や療養等に関する事務手続き・契約等を行う身上保護に分けられます。
難しく言うと意思決定支援をするということになるのですが、一方で、買い物や家事など体を動かすお手伝いは後見人の役割ではありません。つまり、”頭”の部分だけをお手伝いするのが後見人であり、”体”の部分は他の支援者達がお手伝いすることになります。
後見人はご本人に代わって頭の部分をお手伝いをするので、ご本人のことをよく理解することが必要不可欠であることは容易に想像できると思いますが、もう一つ大事なことは他の支援者達と連携することです。
頭と体がバラバラに動くとまともに機能しないと言えばお分かりいただけると思います。
こんな後見人はいやだ
本人にほとんど会いに来ない後見人は、本人のことを理解できるはずがなく、本人に代わって頭のお手伝いをするのは難しいでしょう。
他の支援者達と十分な話しをしようとしない後見人は、現在生じている課題や問題を把握することは難しいでしょう。
財産管理だけを事務的に行い、身上保護をおろそかにしている後見人もすくなからずいます。これでは”頭”の部分のお手伝いをしていることにはなりません。
成年後見人を選ぶときのポイント
現時点の成年後見制度では、一度選任された後見人は気に入らないとの理由だけでは変えることはできません。
成年後見を推進する自治体の中核機関や、弁護士・司法書士・社会福祉士・行政書士などの専門家団体等から候補者を紹介してもらうことができますが、紹介されたまま候補者とするのではなく、必ず面談し、人柄だけでなく、障害のある子本人の全体像を理解しようとする人か、他の支援者たちと連携してくれる人かを見極めることが重要です。
相続手続きなどで後見人をつける必要に迫られて急いで候補者を探す、あるいは候補者を立てずに後見申し立てをすることは避けたいものです。時間的にゆとりがあるうちに後見人候補者を探しておくといいでしょう。
成年後見人の役割、後見人に関する苦情、候補者を選ぶ際のポイントなどの詳細は「障害のある方とご家族のお金の相談所」FP事務所 Osaifu(おさいふ)のブログに書いています。よろしければご一読ください。
https://osaifu-fp.com/living-without-parents/things-to-consider-to-find-adult-gardianship/
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