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『哲学』の散歩道 SEASON2 Vol.12 『意識と次元』(7)(1899文字)

今回は、「9」から「11」の数字の象形を解説しよう。


1) 「9」の象形的意義


「9」で自分視点と他者スターの視点を統合する。単なる他者は、自分の中に居るもう一人の自分だが、他者スターは、一般的には他人と解釈してよいだろう。それは自分の環境を取り巻く周囲にかたどられる様々な印象イマージュ  ※1に見て取れるものだ。その他者スター視点を獲得するということだ。

※1 印象イマージュとは;ベルクソンが用いている用語。ここではベルクソンのイマージュより、身の周りの事象を含む、より概念的な用法。むしろヌーソロジーの円心関係にある様々な対象概念といってもよい。対象概念とは、立体モデルの「身体」「精神」「心理」「社会」のような概念領域を指す。「身体」は「外面/個々人/目(色)」、「精神」は「内面/個々人/耳(声)」、「心理」は「内面/集団/鼻(香)」、「社会」は「外面/集団/口(舌)」と関連。これら対象概念の中心が「他者スター視点」に繋がっていく。

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数字のストーリーでは、「6」で触れたように、最初に遭遇する他者スターとは母体である。その母体で自我の核「8」をつくり、「9」となる。

単純には「9」で出産する。ちょうど頭のかたどりが「6」と「9」でさかさまになるように出産と同時に頭が上にくるイメージだ。

ここで「他者スター視点」をもつ「自分」が確立する前段階になる。これは「自覚」を獲得することに似ている。「自覚」とは自分が居ると感じることである。それは、大概、「他者スター視点」を通して体得することになる。


2) 「10」の象形的意義


「10」の段階の「0」は、既に「他者スター視点」を持っている。それが初めの「0」とは大きく違うところだ。「10」は、新たなステージの段階に入る。つまり、日常生活において、「他者スター視点」を獲得し、その情報から自分というかたどりを見出す段階となる。

「10」で「1」を得たことで、視線を意識した状態になることを示している。したがってここでの「0」は、既に自分が「他者スター視点」を見出すことができる段階に居ることを示す。

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そして、「他者スター視点」を統合し、次なるステージへ進むことになる。「他者スター視点」を見出し統合するのは、先ほどの印象イマージュを結ぶことと関係している。

この時点で、他人を観察することで、自分自身の位置を見出す作業をしている。この位置とは、自分の中心を見出す意味だ。しかし、自分の中心軸を見出すのは、現状では感覚的にかなり難しい。

というのも、この数自体を「次元」と捉えると、本来、私たちは「出産」した時点で既に「9次元」、新たな他者スター視点を得たところで「10次元」にたたずんでいるはずなのである。しかし、どういうわけか、私たちは実質「3次元」世界に甘んじている。

一般的に次元上昇には、意識改革が必要と言われている、が、それは単なる瞑想や内観的な方法に依っているのが現状だ。根本的な意識改革には、意識の構造や仕組み、そしてこれらの外部への視点命題を一つひとつ解決していく必要がある。実践的なこころみは内観でもよいが、理論的方向性を持たせる必要がある。これについては、次回に触れよう。

3)  「11」の象形的意義


さて、最終段階に近づいてきたが、まだ先が少しある。10の位の「1」を得たことで、かなり意識は異なる。そしてここから先も最初の「0」と同様に「11」の「1」でも同じ意識変容が繰り返される。

しかしはじめの「1」と大きく異なるのは、既に「他者スター視点」と「自己の他者」を認識していることだ。この視点を得ていることで、内部の状況が手に取るように把握できている。この話は立体モデルを使用しないと分かりにくいので、ここでは大まかに、内部に開いた自分というフィールドを把握する段階とだけしておく。

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1次元の解釈は、線の構造を把握することだったが、ここでは既に10の位の「1」を伴うため、立体の中にできた自分の軸を把握する段階になっている。

実質「空間4次元」以降は、数字が増えても高次元のような意識イメージはなくなる。それは「空間4次元」以降は、全てが内部の把握に視点が移るからだ。

内部の把握はこの後の「12」「13」で終了する。

そこから、さらに新たに展開があるだろう。それは、次元命題と絡むからと推測している。

次回は「12」「13」、そして次元命題と意識改革について触れよう。


つづく










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