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産業看護職への転職失敗①

 企業で働きたい!という思いから、病院や行政から産業看護職へ転職をしたものの「失敗した!」と感じる人はかなりいます。特に転職先が次のような場合、失敗しやすいと考えられます。

1.産業看護職(保健師・看護師)が1名体制
2.産業保健の新規立ち上げ
3.産業看護職としての知識やスキル不足
4.産業医と相性が合わない
5.事務作業のボリュームの多さ
6.企業ニーズとのミスマッチ
7.他職種とのコミュニケーション不足

 では数回に分けて、もう少し詳しくこれらがなぜ失敗に繋がりやすいか解説します。

1.産業看護職が1名体制

 産業看護職(保健師や看護師)1名体制の企業の求人をよく見かけますが、その多くは経験者を採用しています。ごく稀に、未経験可との記載がありますが、未経験者が「条件が良いから」という理由で、そのような企業へ転職すると、かなり失敗しやすいと感じます。
 産業看護職は大企業でない限り、1人職場が多いのが現状です。専門職としての経験や知識から様々な判断をしたり、年間を通して次々にやらなければいけない業務があるため、1人でこなすのは想像以上に大変です。自分の代わりになってくれる人も、業務について相談できる人もいないのですから…。やはり孤独を感じるでしょう。 

対策:産業看護職が複数名体制の企業への転職を狙う

 産業保健未経験者は、産業看護職が複数名体制の企業でスキルを習得してから、1名体制の企業にチャレンジすることことをお勧めします。

2.産業保健の新規立ち上げ

 人事労務や総務とともに、新規に産業保健体制の立ち上げをする場合、彼らは「今まで自分たちが担っていた健康管理業務を産業看護職に委ね、負担を減らしたい」と望んでいます。専門性を活かして産業看護職がやるべき業務と、そうでない業務のジャッジをしながら、しっかり業務分担しないと、産業看護職の業務量はどんどん増えてしまいます。ましてや、新規立ち上げともなれば、誰もが知識不足。その中で、産業保健の専門職としての判断を委ねられるので責任も重大です。
 新規立ち上げに携わる場合でも、経験豊富な産業医が、毎日のように出勤していれば、頼ることもできますが、そういった企業はごく稀です。

対策:産業保健体制が整っている企業への転職を狙う

 産業保健未経験者は、産業保健体制が既に整っており、やるべきことがある程度明確になっている企業への転職をお勧めします。


 最初は、産業看護職が複数名体制の企業や、産業保健活動のレールが既に敷かれている職場、要するに産業医や人事労務、総務が既に産業保健活動に取り組んでいる企業へ転職するのがお勧めです。
 どんな視点で転職先を選べば良いのか分からない、産業保健活動についてイメージが湧かないという方は、キャリアコンサルタントとして転職サポートもしておりますので、下記をご利用ください。

心と体とキャリアをトータルサポート
CocokaraCareer 代表 志野恭子
保健師&キャリアコンサルタント

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