美しきハンブルグを描いた”ポルトガレッサー”10ダカット金貨

コインデータ

名称:ハンブルグ都市景観 ポルトガレッサー10ダカット金貨
発行年:1677年
発行国:ドイツ ハンブルク
グレード:MS61 PL
市場価格:2000万円
NGC鑑定枚数:3枚
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アンティークコイン概要

NGCでMS61PLという鑑定がつけられた素晴らしい美品です。
発行年度は実に350年前ですが、その美しさを損なわずに現存しているのは奇跡的であると言わざるを得ません。

デザインとして、表面には商業都市ハンブルクを象徴する大運河と都市の景観、そして4つの貿易都市の紋章が彫られており、
裏面には商売のモットーである「知恵」「団結」「慎重」「柔軟」の文言と、3柱の神々が非常に精緻なデザインで描かれています。

ポルトガレッサーとは16世紀にポルトガルで発行された“ポルトゲース”と呼ばれる大型金貨を模して造られた献贈用貨幣の総称であり、流通目的でない故の精巧な作りが魅力的です。
10ダカット金貨はポルトガレッサーにおける最大サイズであり、時代にそぐわないとすらいえる美しさを持つ都市景観のモチーフがコレクターの心を魅了してやみません。

10ダカット金貨は市場において短期的値上がりを見せることも度々あり、年始に取引されたコインが、同年の後半には2～3割増しの価格で再び取引されるという事が過去に起こっています。

本品もNGCでの鑑定枚数は僅か3枚であることから、市場における高い需要が見込めます。

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コインモチーフ：ハンザ都市のハンブルク市

ハンブルクは12世紀から17世紀に至るまで、北海・バルト海における貿易ギルド「ハンザ同盟」の一大拠点として成長し続け、金融・商業・芸術の中心地としての位置を確立してきました。
そして、ハンブルグに設立された中央銀行が株主への配当用や、他都市との貿易を円滑化するために「バンクポルトガレッサー」と呼称される金貨を発行しました。

コインの表面に描かれる4つの都市の紋章(ハンブルク・アムステルダム・ヴェネツィア・ニュルンベルク)は、当時商業都市として相互交流があったことを示すものでしょう。

この金貨が発行された当時のハンブルクは国内外の緊張が高まっており、発行から2年後の1679年にはデンマーク軍によって都市を囲まれ、防衛戦を強いられることになります。

そうした不安定な社会情勢であるからこそ、この1枚の金貨に商人同士の絆を表す文言を刻み、美しいハンブルクの都市景観と明日を照らすような神々のモチーフを描いたのかもしれません。

貴重なだけでなく、歴史のロマンも伝わってくる素敵なアンティークコインです。

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Hamburg, Germany