ヨーガの教え #6 - 人間五層説 Panchakosha -
「トリ・シャリラ(Tri Sharira)」と「パンチャ・コーシャ(Pancha Kosha)」は、インドの哲学やヨガの文脈で用いられる概念です。
これらは、人間の存在を異なる層や次元に分けて理解するためのモデルです。
これらの概念は、人間の存在の多層性を理解するためのモデルとして、ヨガや瞑想の実践において重要な役割を果たします。
トリ・シャリラ(Tri Sharira)とは?
「トリ・シャリラ」はサンスクリット語で「三つの身体」を意味し、人間の存在を三つの異なる身体に分ける概念です。
1. スタゥーラ・シャリラ(Sthula Sharira)
粗大な身体
物質的な身体、フィジカルボディです。
五感を通じて感じることができる物理的な身体であり、食事や運動などによって維持されます。
2. スークシュマ・シャリラ(Sukshma Sharira)
微細な身体
精神的な身体とも言われ、思考、感情、エネルギーセンター(チャクラ)などが含まれます。夢の状態や瞑想中に経験することが多いです。
3. カラナ・シャリラ(Karana Sharira)
因果の身体
原因体とも呼ばれ、個々の魂の根源やカルマの記録が存在する層です。最も微細で、輪廻のプロセスに深く関与し
以下に、各コーシャ(鞘)について詳しく説明します。
パンチャコーシャ(Panchakosha)について
パンチャコーシャ(Panchakosha)は、サンスクリット語で「五つの鞘」を意味し、インドのヴェーダンタ哲学やヨガ哲学において、人間の存在を五つの異なるレベル(鞘)に分割して捉える概念です。
これらの鞘は、外側から内側へと進むにつれて、より微細で内面的な次元を表しています。
1. アンナマヤ・コーシャ(Annamaya Kosha) - 食物鞘 -
説明
最も外側の層で、物質的な身体を指します。
これには骨、筋肉、臓器など身体の物理的な構造が含まれます。特徴
名前の通り、「食物」で作られているとされます。
私たちが食べるもので身体が構成されるという意味です。ケアの方法
健康的な食事、適度な運動、休息が大切です。
2. プラーナマヤ・コーシャ(Pranamaya Kosha) - 気(プラーナ)鞘 -
説明
生命エネルギーの層で、呼吸や体内のエネルギーの流れを指します。特徴
この層は呼吸と密接に関係しており、ヨガのプラーナーヤーマ(呼吸法)によって調整されます。ケアの方法
呼吸法(プラーナーヤーマ)、リラクゼーション、エネルギーのバランスを取ることが重要です。
3. マノマヤ・コーシャ(Manomaya Kosha) - 心理鞘 -
説明
感情、思考、感覚の層で、心の働きを表します。特徴
感情や思考のパターンがこの層に影響を与えます。心の安定と平和を保つことが目標です。ケアの方法
瞑想、マインドフルネス、心理療法などが役立ちます。
4. ヴィジュニャーナマヤ・コーシャ(Vijnanamaya Kosha) - 知識鞘 -
説明
知識、洞察、直感の層です。特徴
理解力や直感的な洞察がこの層に関連しています。真実を見抜く力や自己認識の促進が含まれます。ケアの方法
自己探求、哲学的な学び、直感の研ぎ澄ましが重要です。
5. アーナンダマヤ・コーシャ(Anandamaya Kosha) - 至福鞘 -
説明
最も内側の層で、至福や純粋な幸福感を表します。特徴
この層は、自己の本質や真の幸福感に関連しています。無条件の愛や至福感が体感される層です。ケアの方法
深い瞑想、スピリチュアルな実践、内なる平和の追求が大切です。
これらの五つのコーシャは、互いに連動し合い、人間の全体的な健康と幸福に影響を与えます。
ヨガや瞑想の実践を通じて、これらの層を理解し、バランスを取ることで、より深い自己認識と調和の取れた生活を送ることができます。
いかがでしたか?
真の自己は3つの体(トリシャリラ)と5つの鞘(パンチャコーシャ)で私たちはできていると言われています。
アートマンは、トリシャリラに宿すことはできないと言われています。
また、5つの鞘はより深い自己にたどり着くために、一つ一つベールを脱いでいくことで何が現実で何が現実ではないかを見分けるようになります。
日々の鍛錬によってそこを目指していきたいものでね!
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