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悪人に人権はないっ!

 悪人に人権はないっ!!

 こう言い放つのはかの有名な『どらまたリナ』ことリナ・インバース。
 大抵の方は読んだことがあると思うが、『スレイヤーズ』の主人公のセリフである。

 読んでいた当時は面白くて、読みながらニヤニヤしていたけど、この言葉って本当だよなあといつも思っている。

 ニュースを見ていると毎日のように暴行事件や殺人事件、またそれに付随して聞くのも嫌になるような虐めの事件などがあるが、なぜか報道されるのは被害者の名前ばかりで、加害者が成人していない場合は『人権を守るべき』という理由で報道されない。
 確かに日本では日本国憲法の中で『基本的人権の尊重』が掲げられており、『人権を守る』ということは必要不可欠になっている。そこに関しては異論はない。
 しかしこの守られるべき人権だが、条件付きなのだ。
 これがあまり報道されないのは、マスメディアが何も考えていないのか……それとも、ちゃんと勉強していないのか……それは分からない。ただボクは『守られるべき人権』には条件があることを中学の時に学んだ。
 だから中学の授業をその後の人生に生かしている人ならば、こんなことは常識の範疇はんちゅうかと思うのだけどいかがだろうか。

 基本的人権は守られるべきものである。

 ボクはそう学んだ。
 だからある地方に新幹線を通すということでそこの住民が立ち退きを迫られた裁判があり、この裁判においては住民の基本的人権、たぶんここでは居住権だと思うのだけど、それをめぐって裁判になった際には、住民は敗訴していると学んだ。
 なぜなら、新幹線は『公共の福祉』において重要な役割を担うからだ。
 そしてここからはボクの推測だが、国は住民に対して十分な立ち退き料としてのお金を渡す用意もあったのだと思う。
 そうなると、住民は住む家に関しては保証されているわけだから、ここは『公共の福祉』を優先して下さいよ、という判決なのかなとボクは理解している。

 暴行事件などの事件においては、冤罪の可能性もあるし、冤罪でなかったとしても罪がない加害者の家族は守られるべきなので、ある程度、加害者の名前を伏せて報道するのは良いと思うが……それなら被害者の名前も伏せるべきではないかと思う。
 逆に公開捜査などで被害者の名前を報道する必要性があるなら、同じように加害者の名前も出すべきだとも思う。

 こうやって話していくとよく分かるのだけど……

 他人を傷つけるという行為は完全に『公共の福祉』に大きく反する行為なのではないだろうか。
 リナ・インバースの言う通りだ。
 悪人に人権などない。

 そもそも悪いことしておいて自分には人権があるなどと、どの口が言っているのだ。

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