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来た時よりも美しく

わたしは小学生のときに
遠足や宿泊学習、修学旅行など
どこか公共施設に行くときに
先生からよく聞いた言葉がある。

「来た時よりも美しく」である。


使ったあとはつい汚れてしまうが
そのままにするのではなく
次に使う人のことも考えて
きれいな状態にしてから帰りましょう
という意味だとわたしは捉えている。

この行動に違和感はなかったし
これが当たり前だと思っていた。

ただ違うみたいだ。


韓国に住んでみて思うのは
みんなが使う場所(公共施設)が汚い。


道に平気でたばこの吸い殻やゴミを捨てる。


公園など多くの人が集まる場所に行くと
ゴミ箱からあふりかえったゴミたち。


韓国の語学院で働いているときは
各教室にあるごみ箱があふれかえっていて
他の場所にもごみ箱がいくつかあるのに
さらにその上にごみを捨てて変な匂いが漂っても関係なし。


最近ジムに通い始めたが
更衣室が汚すぎる。
所定の場所にレンタルタオルを戻さないし
シャワーして床が水浸しでもそのまま
ロッカーにごみを置いたまま帰る
髪の毛落ち放題。


わたしには全部きれいにしてあげようという
大きなボランティア精神はなく
とりあえず自分は気をつけようと
思う程度であるのだが…

こんな状態でも構わない、
当たり前という認識が
きっとこの国の人たちにはあるのだろうと
感じた。


韓国の方にどうしてこんな汚くできるのか
疑問に思って聞いてみたら
「掃除の人がきれいにしてくれるよね?」
「お金を出しているのだからこれぐらいしても大丈夫だよね?」
という考えがあるからだろうと。


たしかにそうかもしれないけど
掃除をする人に全部お任せ〜
みたいになかなかなれない。


それはもしかしたら
小学生から高校生まで
掃除の時間に
掃除の人が掃除するのではなく
自分たちで
みんなが使う場所を掃除し
汚い場所をきれいにするのは
大変だということを
経験してわかっているからか…


お互いに気を遣うという
配慮が身についているからか…

そもそも「心」がきれいだからか…

よくわからないが…


とにかく
「来た時よりも美しく」は
すてきな言葉だし
それが浸透している日本は
素晴らしいと思う。

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