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#22 父との再開

自己紹介でお話しした
【父は私が3歳頃に母と離婚しましたが、この別れも後にhappy endをむかえますが、またの機会にお話します。】
この部分について書こうと思います。

母が20歳、父が22歳の時に私が生まれましたが、結果的に3年後、離婚し母と私で実家に帰ることとなったのです。

記憶に残る白い車

しかし私の記憶には、家の前を白い車が何度も行ったり来たりしている情景が残っているのです。
それは子ども心に触れてはいけない事と捉え、つい先日まで誰にも話してきませんでした。
父の8回目の命日に、母に私の記憶にずっと残っている白い車のことを聞いて見ました。

父は私を可愛くて仕方なかった。心配だった。
でも、会いに行ったことが見つかれば母に怒られるから、母が仕事に行っている日中に顔だけ見に来たんだよ。
白い車は父だと教えてくれました。

父は8年前に脳腫瘍でこの世を去りました。

病気が繋いだ予約

私達が再開したのは、私の病気がきっかけでした。

20年程前、心電図でQTが延長していることが分かりました。
経過を見ていましたが、致死性不整脈が起きてしまいICDを植え込みました。
遺伝子解析をすると遺伝子異常が判明し、両親もQT異常がないか?という話になりました。
母は大丈夫でしたが、父と連絡が付く人が誰もいませんでした。

この一件があってから、父のご両親(私の祖父母)とも再開でき、また会うようになりました。

数年経ち、私は中学生に。
ゴールデンウィークに家族でテーマパークに遊びに来ていました。

後ろから母に
「お父さんいたけど、会いたい?」

と聞かれ、私は咄嗟のことにフリーズ
でも、会いたいが勝っていました。

頷くと母は父の後ろへ行き、肩をトントン。

父は私達のことに気付いていたようで、驚きはしませんでした。

「心愛がね会いたいって」
ひとこと母が。

父は頷き
「大きくなった」

心臓のことを話したいと言い、母は連絡先を交換していました。

母の性格では、私の病気のことがなければ、父と連絡先を交換することはなかったと思います。
病気が繋いでくれた次に会う予約。

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