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脱ぎし足袋 おのづからなる ふくらみの 母と我との 互ひに似たる 母はこの11月で96歳になり…
夜おそく 卵茹でをり 鍋底に 触るるその音 厨にひびく 自分が秋らしいと思った歌を選んでみ…
身罷りし 義兄の一生(ひとよ)に 七年の 従軍といふ 歳月ありき ※【身罷る】み-まか・る/…
特攻機に 乗らむとかの日 聞きしゆゑ 積乱雲は かなしかりけり 『戦争反対』という言葉を掲…
合図待つ 低学年の 集団より はや二つ三つ 風船上がる 記念式典中、こどもの手から風船が離れ…
売られゆく 子牛が拗ねて 散らしたる 橋の上に置く 霜あらあらし 山村で暮らしていた母が10代…
かりそめに わが書く遺書を 思へれば 子に関りて 涙あふれつ ショッキングな題名にしてしまいました。 母はいたずらに過激な表現を使う事が嫌いなので怒りそうです。 内容に関しては見ての通りシンプルなものですが、多くの方が一瞬で感情移入できるのではないでしょうか。◾️
檻に近く眼を閉ぢて聞きゐたり盲の児らと熊を見るべく 昭和30年の句だそうです。母は盲学校…
前席にかけたる人がしばらくを皮ジャンパーより冷気を放つ ○ そ…
母われの知らざる笑みを娘はもちて即売会に花を売りをり さりげない日常の一瞬の情景を切り取…
『宇宙船よりあまた兵士の降り来るを幼きわれはよく夢に見し』 最大級の情勢不安である…