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私はママじゃない

先日の喧嘩は酷かったです
過去最大級に酷い喧嘩をしました
きっかけは 些細なことだったのに

ふたりとも冷静になってから、ひよぽんは言いました
「悪いところがあったら言って、直す」
悪いところかどうか判らないけど、じゃあ、
私は「お前」って呼ばれるのは嫌い
「ママ」って呼ばれるのも嫌い
私はひよぽんのママじゃない

ひよぽんは私のこと「ぶやん」って呼んでたの
でも、呼べないんでしょう?言えないんでしょう?
だからしょうがないと思ってる
「判らないよ、やってみないと」ひよぽんは言う
文字に書いて、復唱してもらおうとした、でも、言えない

ひよぽんが脳梗塞で倒れたその日に
文字は読めるようだからと手紙を書きました
今でも覚えてる、そこに「もう一度『ぶやん』と呼んでほしい」
私はそう書きました

やっぱり難しいんだな

次の日、仕事から帰ってきて、晩御飯の用意をしてるとき
「ぶやん」
呼ばれて私はパッと笑顔で振り返りました
「・・・合ってた?」
おずおずと聞くひよぽん、私はハグしました「合ってるよ!ありがとう!」
ひとりで練習してくれたんだ
嬉しい とても嬉しい

でも次の日には「ママー」と呼ぶ声
それでもいいの、たまにぶやんって呼んでくれれば

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