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漢方薬 脱プレドニンに向けて

漢方薬、以前ほどキワモノ扱いされなくなってきましたね。西洋医学がメジャーになっても漢方薬が生き残っているのは、やっぱり効き目があるからでしょう。

ただ、漢方薬は、同じ症状を呈していても体質によって処方される薬が変わります。また医師や薬剤師の見立てによっても変わります。この見立てをできる人に当たるかどうかが、漢方治療のギャンブル性です。

ちょうど50才手前、更年期障害のホットフラッシュや夜の中途覚醒などの症状が出始めた頃、辛くて札幌の漢方薬局で薬を購入し始めました。並行して婦人科でホルモン治療もしたので、速やかに症状は治りました。

ちょうど同じ時期、かかりつけの病院の方針で好酸球性肺炎及び潰瘍性大腸炎のため30年来飲み続けたプレドニンを減らしていくことになりました。プレドニンは骨粗しょう症リスクを高めてしまうからです。病気の再発リスクなどを考え漢方薬治療をサプリ的な意味合いで、このまま続けることにしました。

東洋医学的には、簡単に言うと私は陰虚の状態でした。その治療を柱に、さまざまな不調に漢方薬で対応していきました。特にプレドニンを減らしていく過程の症状の出方はスザまじく、漢方がなかったら減量の継続は無理だったと思います。今まで経験したことのない胃痛、湿疹、喘息、急性腸炎と症状のジェットコースター。免疫がバグるってこういうことか…と思い知らされました。あらゆる漢方薬を試しながら、何とか症状に対処していく日々でした。

また、頭痛、鼻水、胃の重さ、など、長年私が苦しんでいた症状は、主にアレルギー症状だったと知りました。アレルギースイッチは、寒暖、湿度、気圧、埃、ストレスなどなど多岐にわたります。もう少し鈍感力を高めましょう、と薬剤師の先生に言われました。漢方薬には不安やイライラを鎮めて心身を穏やかに保つ薬がたくさんあります。

漢方薬には大きく分けて、薬草系のものと、動物系のものがあります。根本的な体質改善には動物系のものがよく効くとのことで、私のメインの漢方薬は鹿の角やカメの甲羅の成分からなるものでした。でも、動物系の薬って高いの!(しかもグロテスク)

漢方薬は一般的にエキス剤の方が煎じ薬より安く、気軽に始められます。私がかかっていた薬局ではエキス剤を扱っていました。しかし私の場合、この動物系の漢方薬のせいで月々のお薬代がすごいことになってしまいました。

漢方薬を飲んで3年目に入り、いつの間にか1年中あった鼻水や末端の冷え、鼻腔口腔の乾燥、恐ろしい眠気が取れ、胃の気持ち悪さもかなり改善されました。でも潰瘍性大腸炎の症状がなかなか良くなりません。先が見えなくなってくると、かつて煎じ薬を扱う漢方医が「エキス剤より煎じ薬の方が直球で効くんです」と言っていたことが思い出されます。

その時の薬代は平均的な煎じ薬と同じぐらいか、それ以上の値段になっていました。私は思い切って、煎じ薬の薬局を変えるというチョイスも考えたいと先生に相談してみました。先生は煎じ薬の方がエキス剤より効き目が高いというのは事実ですとおっしゃって、私の考えを尊重しますと言ってくれました。

先生と二人三脚でプレドニン減量に伴う不調を乗り越えてきたので、少し不安はありましたが、思い切って漢方薬局を変える決断をしました。(続く)



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