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この仕事

介護の仕事に退所というお別れはあるとしても
学校の教員のように自分の関わる人が一年で
ごそっと入れ替わったりはしないから延べにしたら
驚くような人数にはならないかもしれない。

でも10年以上施設で多くの高齢の方の入浴介助に
関わらせていただいて気づいたことがある。

今まで傷ひとつないお身体の方はひとりもいなかった。

これは痛かっただろうと容易に想像のつく大小の傷痕、
骨のあきらかな変形、手術痕、火傷痕、過去に銃弾を
受けた傷痕など・・

80年も90年もいえそれ以上生きていれば体には
何かしらの傷ができているものなのだと知る。

そして見た目に分かる傷と同じかそれ以上に
心の中にはたくさんの見えない傷もすべての
人が持っている。

人間として未熟もいいとこ失敗だらけ反省だらけの
私が学びをいただいているのだと思う時でもあり、
その心の傷を感じ取った時が介護をしていて最も
胸が詰まった。


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