応援されているのは石川昂弥だけじゃない
コブ山田です。
ようこそいらっしゃいました。
今回は、プロ野球中日ドラゴンズ石川昂弥選手の応援歌について、記します。
2018年07月、私は次月にアメリカ・ニューヨークに行く予定があり、日々それを楽しみに過ごしているという状況でした。
それは日常生活+αで貯めたJALマイルに諸経費を足したからできたことでした。そうしなかったら夏休みにアメリカ・ニューヨークに直行便で行けるほどの余裕資金はありませんでした。
それも運よくですよ。前年11月に50,000マイルが貯まり、キャンセル待ちに申し込んだらキャンセルがトントン拍子で出て席を確保することができ、おかげさまで人生初、アメリカ・ニューヨークでMLBの試合を観ることもできました。
そんな中、日本航空(以下JAL)が発表したのがJAL国際線特典航空券PLUSというものでした。
https://press.jal.co.jp/ja/release/201807/004794.html
基本マイル数は変わらないも、追加マイルを足すことで予約が可能になるということですが、こんなもの年末年始ゴールデンウィーク夏休みは追加マイルの量も増えて予約が難しくなるのは明らかです。
01年遅かったら私はMLBの試合を観たことないまま過ごしていたかもしれない。
そして、気になったのは、JALが公式にこう発言したことでした。
「JALはこれからも、お客さまによりご満足いただけるよう、利便性の高いマイレージサービス実現に向けて、挑戦してまいります。」
いやちょっと待て、挑戦の前に不便になる人もいるだろうそれはないだろう、正当化していると最初は思いました。
ただ、その後もJAL国際線特典航空券を利用したことがありますが、いずれも大きくマイル数積み増すことなく予約できたので現在のところ不満はありませんが、08月にMLBを観に行こうとJAL国際航空券を予約しようとするとケタ違いのマイル数が必要だという状態になっています。もう2018年08月の再現はできません。
その後、各アスリートが挑戦という言葉を口にすると、私はその意味を考えてしまうようになっていました。
2020年、東京ヤクルトスワローズ山田哲人はパ・リーグに挑戦したい気持ちもあったと語っていました。
挑戦と言うと、やはり全部が全部失敗や犠牲もなく物事が運ぶわけではないが、それでも得るものは大きいからやってみようという気持ちになり前進するものなのか。
そんな思いを持っていましたが、その輪郭がくっきりとしたのが、2023年02月でした。
これもプロ野球に関してです。中日ドラゴンズ応援団が発表した同年シーズン使用開始曲の中に、この一節がありました。
「昂る一打で挑め戦え」
そう、名前に"昂"の文字が含まれている石川昂弥の専用応援歌です。挑め戦え、と挑戦の文字を散りばめています。
その後03月21日(火祝)京セラドーム大阪でのオープン戦、31日(金)東京ドームでの公式戦開幕といった具合に私は中日の試合を観に行っては外野席にて声出して歌っていました。
パ・リーグのホームランバッターの応援歌を彷彿とさせるメロディは、高評価が多いように私は感じます。
なお、私が思い出したパ・リーグのホームランバッターは福岡ダイエーホークスの松中信彦です。
石川昂弥はバットに当たれば遠くに飛ぶ魅力があります。2022年シーズンは37試合出場ながらホームラン05本でした。
その一方で、ホームランが05本しか打てなかったのは37試合にしか出場できなかったという見方もできる選手です。05月の試合中に左膝を負傷し、登録抹消となりそのままシーズン終了となったのでした。
中日ドラゴンズ応援団さんはこの応援歌発表に際し、Instagramにて以下のように説明しています。
「今季は怪我を治して必ず1軍の舞台で大暴れしてくれるのではないかと期待を込めています。」
石川昂弥にとっては持っている長打力を開花させ、主力級プロ野球選手として成績を残せるか不安がある。その前に自身の身体にも不安がないわけではない。
しかし、それらを退け乗り越えた先には大きな栄光が待っているはず。
中日ドラゴンズ応援団さんが石川昂弥の応援時に挑戦という表現を盛り込んだのは、相手との戦い、そして自分との戦いがある事情を深く汲み取ったためだ私は感じています。
そうして私もレフトスタンドで観ていた試合で、本当に夢の放物線を見せてくれました。
2023年、石川昂弥は121試合出場。デッドボールを受けてしまったことによる特例2023登録抹消もありましたが、シーズン完走したと言っていい成績でした。
ホームランの数も13と、前年よりも成績を上げたと言える状態です。
私は2023年も中日戦は10試合以上観に行きました。東は東京(北は仙台と書きたかったのですが雨天中止で空振りでした)、西は福岡まで行きました。
そうして石川昂弥の打席時に私も歌っていたのですが、途中でこのような感情が芽生えました。
自分も頑張らないといけない、そういう気持ちになってくる
職種は非公開なので抽象的な表現にせざるをえませんが、以下書いていきます。
私も担当変更により、新しく経験できた仕事があるという事情がありました。
提出期限までの時間との戦いで、仕上げないといけないプレッシャーを感じました。結果、作業ミスが発生したこともありました。
また、スキルアップのために仕事に役立つ事柄を勉強し、資格試験を受けたこともあります。
これも試験日までの時間の戦いで、受からないと恥ずかしいプレッシャーを感じました。結果、不合格だったこともありました。
ただ、仕事で成果出して認めてもらえればお給料上がります。
資格試験も仕事に活きると認めてもらえればお給料上がります。
お金じゃない価値を生み出すこともあります。
なんとか成果出さないといけないという状況下で緊張感が支配してくると、私の頭に片隅において石川昂弥の応援風景が再生されたことが複数回ありました。
思えば応援歌のメロディも緊張するシチュエーションにはぴったりのものです。そして、挑め戦えという言葉です。
中日ドラゴンズ応援団さん、よく考え抜いて作詞作曲したものだと感じます。
石川昂弥に対してが最優先されますが、結果的に他の人の私生活に対しての追い風にもなる歌だと私は思っています。
最後に
挑戦という言葉で引っかかるのは、これが国内外問わず暴力により人命を脅かす行為に対しても使われることです。
「民主主義への挑戦」
「国際秩序への重大な挑戦」
という表現を見る機会が数回ありました。
もちろんこのような使い方を望んでいるわけではありません。ない方が絶対にいいです。
正しい使い方が、まさにこの中日ドラゴンズ石川昂弥の応援歌。
できるかどうかはわからない。それでも進み、うまくいかなくても得るものはある。うまくいった先には輝かしい世界が待っている。
生身の人間の心を向かせようと口説き落とすことを挑戦とすると取り返しがつかないこともあるのでそれは適切なタイミングで考え直した方がいいですが、そうではない仕事、試験、個人的趣味といったことであれば他人に迷惑かけすぎない程度にどんどんやればいい。
また、最初は不便と感じ反抗したJALマイレージバンクのJAL国際線特典航空券PLUSも、売り手よし買い手よし世間よしの持続可能なものでなければいけません。大赤字となりサービス終了になってしまう恐れ、一方で魅力が感じられず顧客離れを引き起こす恐れ、いずれも不安要素として存在します。
そう、JALもサステナブルな航空マイレージサービスを提供し続けよう、その最適なバランスはどの形なのかと頭に汗をかいて設計・運用し、奮闘している。
挑戦してまいります、の意図が鮮やかに見えてきた瞬間でした。
そうやって書いてきて、私なりに"挑戦(=Challange)"という言葉の定義ができてきました。
困難な物事や新しい記録などに立ち向かうこと。が、辞書に載っている言葉ですが、
昨日よりも今日の方が物事が永く続く可能性が低くない状態にするべく、不安要素を抱えつつも乗り越えるべく進もうとすること
です。
私が仕事で成果出そうとすることも試験勉強するのも、収入が増えて生活できる日々が永く続く可能性が低くなくなりたいからです。
JALがマイレージサービスの内容を定期的に刷新するのも、これも営利企業として永くサービスを提供し続けられるようにするという点も一理あると考えます。
そして石川昂弥がプロ野球選手として日々練習し試合で華々しいプレーを見せるのも、中日ドラゴンズというチームの勝利に貢献したいから、同じようにいちプロ野球選手として少しでも高い成績を残したい、永くプレーしたいという思いがあるものと私は考えます。
当然、毎日進んでいないといけないというわけではなく、場合によっては挑戦が続けられるための休息も必要です。厳密に適用しないといけないとは思っていません。
ただ、そうであれば破壊的に他人の命を奪おうとする行為の"挑戦"とは似て非なる、いい言葉になると確信しています。
2023年、人生の応援歌と言ってもいいものが誕生したと私は思い、時折自分自身の頭の中においても再生して前進していきたいです。
ありがとうございました。
サポートいただければ、本当に幸いです。創作活動に有効活用させていただきたいと存じます。