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カナダ旅行記2023 ③ プリンスエドワード島に辿り着きました


5年ぶり9回目となるカナダへの渡航について徒然なるままに、その時々の思いを残しておきます。脈絡なく、率直に、その時々の思いを。

モントリオールから1時間45分を経て、プリンスエドワード島のシャーロットタウン空港に到着すると、到着ロビーでお迎えが待っていてくれました。初めて会った2005年からずっと、私がこちらに来るたびにお世話になっている家族の旦那さんです。

旅先でのお迎えって、嬉しいものです。コロナ禍を経た5年ぶりの渡航で、日本からの約二日がかりの長旅で、やはり緊張と疲れがあった私は、旦那さんの顔を見て心底ほっとしました。

再会に笑いあいながらハグをしました。オランダにルーツを持つ旦那さんは190cmの長身です。一方の私は日本人女性平均身長を下回る154cm。この身長差のハグを懐かしいなと感じました。ちなみに奥さんはなんと、私と同じくらいです。

さて、この後もうひとつ嬉しい再会がありました。私が成田空港で預けた荷物が無事にレーンから出てきたのです。やれやれ、良かった! ロストラゲッジでははなかった! 

モントリオール空港では預けた荷物と巡り合えず、本当にドキドキしました。そのことは、ひとつめに書きましたので、まだお読みになっていない方はぜひどうぞ。



さて、いよいよ今度は奥さんの待っている自宅へ向かいます。シャーロットタウン空港から、自宅のあるダウンタウンまで車で大体20分くらいです。繰り返しになりますが、お迎えに来てもらって本当に良かったです。

プリンスエドワード島に来るのはこれで9回目ですが、モントリオールから昼間の便でシャーロットタウンに到着したのは初めて。日本から最短ルートのフライトは、トロント乗り継ぎで、シャーロットタウンには深夜12時近くに着きます。その場合はいつも、お迎えは遠慮して、タクシーを使っていました。サプライズで息子さんが迎えに来てくれたことはあり、この時もとても嬉しかった。

あと、長距離バスを使って島に入ったことも何度かありました。コンフェデレーションブリッジという全長13kmほどの、カナダ本土と島を結ぶ橋があるのですが、これを渡って島に入るのです。車窓から見える景色が、ところどころ海の上を走る長い道のように見えたりして、珍しい経験ができます。ハリファックス経由で島に来るときはこのルートを取っていました。

シャーロットタウンのバスディーポ(バス停留所)は、ダウンタウンから車で7~8分離れたところにあります。初めてプリンスエドワード島に来た2005年の時は、このバスディーポで旦那さんが待っていてくれたのを覚えています。「WAKANA KAJIWARA」と私の名前を書いたメモを持って。

飛行機でもバスでも、到着したところに知っている人が待っていてくれるのは、嬉しいだけでなく、安心できますよね。その先の移動手段について考えなくていいだけでなく、何かあったら(例えば、空港で荷物出てこないとかね)頼ることができるし。

さて、何やら話が逸れてきましたが、とにかく無事プリンスエドワード島へ到着し、滞在先の部屋に辿り着きました。お世話になっている家族の自宅があるコンドミニアムのゲストルームです。

2015年以降にプリンスエドワード島へ訪れた際の滞在先は、いつもこのゲストルームだったので、もうこちらの「私の部屋」みたいな感覚です。クイーンサイズのベッドと専用のバスルームがあり、共用フロアのキッチンも使えます。費用は掛かりますが、ユースホステル並みの破格なので、ここを使わせてもらえるなんて本当にありがたい。


私の部屋


この日の夜は、家族の自宅でお夕飯をお呼ばれしました。

あ、その前に奥さんとの感動の再会も果たしました。奥さんも旦那さんもかつての私の雇い主です。つまり仕事のボスです。特に奥さんからは、ビジネスのこと、ライフのこと、ラブのこと、いろんなことを教わりました。20代後半の4年間にたっぷりお世話になった人です。

もうかれこれ20年近くの付き合いになります。普段のやり取りは年に数回メッセージをする程度ですが、私が「島に行く」と連絡すると、スケジュールの相談から滞在先の手配まで、色々世話を焼いてくれます。そして滞在中もなんだかんだ面倒を見てくれます。私が「家族」と呼ぶ所以です。

さてさて、5時半頃に自宅にお邪魔し、お夕飯をごちそうになり、デザートをごちそうになり、お茶をごちそうになり、もう満腹で苦しくなりつつ、夜の10時半過ぎまで再会を喜び合いました。ほとんどずーっと、奥さんと私が喋り通しで、旦那さんは途中で寝室に引き上げていきました。

以前、私がお世話になっていた頃も、その後今回のように何度か訪れたときも、こんな感じでした。女同士でおしゃべりに夢中になり、時間がどんどん過ぎていくような・・・。

この夜は久しぶりにぐっすり眠ることができました。時差ぼけのために明け方に起きてしまったけど、疲れはすっきり取れました。

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翌朝は頭がすっきりしているうちに、キャリアカウンセラーのeラーニングを受講しました。ワーケーションってこんな感じなのでしょうか。旅先に居つつ、仕事や勉強するのは、時間配分をきっちりすれば悪くはないですね。朝のうちに勉強を済ませてしまえば、その日一日は身も心も軽くなります。

この日の朝食は、かつての職場であるB&Bでごちそうになりました。本当に至れり尽くせりでありがたい・・・。この滞在中は、奥さんのところに顔を出すと、たいていお茶と何か手作りのケーキとかパンとかが出てきて、それがまた美味しくて、空腹になる暇がありませんでした。

さて、外はいいお天気なので私は散歩に行きたくなりました。奥さんも一緒に待望のビクトリアパークへ。海沿いのボードウォークを歩き、また、ビクトリアパークの森の中も散策しました。一時間半くらいのいい散歩でした。

ビクトリアパークのボードウォーク


奥さんは私に今のプリンスエドワード島の様子を話したくて、ビクトリアパークの森の中まで案内してくれたのでした。自然の様子がかなり変わってしまったのです。

この滞在中、色んな人から聞いた悲しい話がありました。昨年のハリケーン フィオナのことです。ちょうど昨年の今頃、巨大なハリケーンが島を直撃し、多くの自然にダメージを残しました。

ビクトリアパークの森も相当ダメージを受けており、多くの木がなぎ倒されて枯れた状態でそこにありました。「森」と書きましたが、もうそこは森ではなく、このまま枯れた木が朽ちていくのだろうと分かりました。


ビクトリアパーク内の森 この季節はもっと鬱蒼と緑が生い茂っているはずなのに


翌日ドライブしたノースショア(島の北側の海岸)の木々も散々たる状況でした。フィオナの強風に煽られ、枝が折れ、根っこが土からむき出しになり、枯れてしまった状態の木があちこちにありました。

もちろん復旧計画はあるものの、被害が広範囲過ぎて、なかなか進まないのだとか。みんな悲しそうに話すのが印象的でしたし、私も直接この目で森が死んでいく様子を初めて見て、本当に胸が痛みました。

『赤毛のアン』の『アンの青春』でも、雹を伴った嵐が島を襲ったエピソードが出てきます。木々やお花や家畜がダメージを受け、アンたちが心を痛めるシーンが出てきます。自然の脅威は今も昔も変わらないのですね。


北海岸の国立公園内の様子


さてさて、また話が逸れてきました。ともかく、お昼過ぎまで奥さんと散歩をして一緒に時間を過ごし、午後はシャーロットタウンのダウンタウン内を散策することにしました。

日本を発ってモントリオール空港に降り立ったときは、かつて利用したことがあった空港ではありましたが、やはり外国の地に来たという「アウェイ」感がありました。

プリンスエドワード島に到着して、こちらの家族に迎えられ、大好きなビクトリアパークを散歩し、20年近く前からさほど変わらない町並みを見て、ああ「ホーム」に戻ってきたんだ、という感じがしました。


シャーロットタウンの中心部 空が近い


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いい加減長くなってきましたので、今回はここまで。これを書いているのはプリンスエドワード島に着いて5日目のお昼過ぎです。これから数時間もしないうちに島を離れ、ケベックシティに向かいます。あっという間だったな。この続きはまた。

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