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無意識に慣れ親しんだものを求めている

どうやら人は、自分が思っている以上に自分が慣れ親しんだものを求めるようです。自分でも気付かずに無意識に慣れ親しんだ方へ引き寄せられていきます。

これは、自分を大きく成長させたいと思っている人にとっては前進の邪魔になることがあります。せっかく新しい世界に出て行こうとしているのに、表向き表明した意志に関わらず、無意識は普通それを避けようとするからです。

子どもが幼稚園から小学校に上がる時、期待と不安で気持ちがゴチャゴチャになって「学校に行きたくない!」となるのはよくあることです。大人でも似たような場面がたくさんあるのではないでしょうか?

例えば、転職しようとする時です。転職のためにある会社について調べていたとします。外から見て職場の雰囲気がとても良さそうに見えたので入社を決めて、その後期待いっぱいで働き始めたのに、すぐに居心地が悪くて逃げ出してしまったというのはよく聞く話です。

外から眺めていた時は自分をプラスの方向に変えてくれそうな職場の明るい雰囲気に惹かれて、その会社で働いてみたいと思ったのかも知れません。でもパッと見て感じ取れたもの以外の、その会社に特有のルールや慣習、さらに人間関係などは外からでは分かりづらいものです。

新しい職場でこんな風に働いているという自己イメージやこんな風に感じているだろうと無意識に捉えていた感覚が、入社後の実体験と大きく違ったのでしょう。

言ってみれば、自分の内側に持っていたリアリティと自分の外側のリアリティが一致しなかったということです。

では、どのような対処の方法があったのでしょうか?

まず、事前にその会社のことをもっとよく調べておくということが挙げられるでしょう。それによって期待と実際の乖離を出来るだけ小さくすることができます。でもそれだけでは十分ではありません。

マインドの使い方という観点から、もう一歩進めて考えてみましょう。

それは自分の内側のリアリティを入社前から新しい職場に合わせて変えておくということです。そうすれば、働き始めて体験することの違和感が軽減されるでしょう。

単に心の準備とか覚悟とか意識レベルのことではありません。無意識のレベルで入社前から新しいリアリティを自分の内側に作っておくのです。転職前の内側のリアリティに固執していると、失敗する可能性が高いということです。

すなわち外側のリアリティの変化に合わせて、自分の内側のリアリティを変化させるのです。

逆に自分の内側に合わせて、外側の世界を自分にとって居心地の良い場所に変える場合もあり得ます。

例えば会社ではよく起こる事ですが、組織改革や業務改革を行おうとしても、実力のあるベテラン社員が改革を骨抜きにしてしまう事があります。これは改革によって外側は変わったけれど、それを実行する社員の内側が変わっていなかったので、外側のリアリティを実力行使で内側のリアリティに戻してしまったと言えるでしょう。

いくら未来に対してより良い絵を描いてそれを実現しようとしても、その変革を担う一人ひとりの内側のリアリティが変わらなければ、元に戻してしまうのです。

内側を変えるのか、それとも外側を変えるのか。

より良い世界に自分が相応しくなるなら、自分の内側を成長させなければなりません。

自分が世界を変えて行くなら、自分が内側に作った世界に合わせて、外側の世界を変えて行きましよう。

いずれにせよ、自分の内側がどんな状態なのかをコントロールすることが大事です。

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