自分は自分で評価する
4月も中旬を過ぎ、随分と暖かくなってきた。ゴールデンウィーク(GW)も近づいて来ているが、もうお休みの計画は立てただろうか?
GWに少し時間的な余裕がある人は、今年立てたゴールが維持出来ているかどうかを確認してみよう。ゴールがまだ設定できていないと言う人は、じっくり自分の未来と向き合ってみよう。
ところで、自分自身の価値や能力に対して高い評価を維持出来ているだろうか。今年設定したゴールを達成できる自信がなくなったりしていないだろうか?
ゴールに対する達成能力の自己評価をエフィカシーと言うが、エフィカシーは絶対に下げてはいけない。そうでないと、やりたいと思うゴールを見つけても、やがて出来ないと諦めて、ゴールを追求するのを止めてしまうことになる。もしくは、ゴールをもっと手近なものへと引き下げてしまうことになる。
私たちは達成できないと思うゴールは設定できないのだ。
折角見つけた心からやりたいゴールなのに、それを諦めて別の達成しやすいゴールに変更してしまうのはもったいない。
それに、たとえ諦めても、そのやりたいと思う気持ちは心に残り、「やりたい」と「出来ない」の間で葛藤が生まれれば辛いだろう。
でもなぜ諦めてしまうのだろう。よくよく考えて諦めるという結論を出すのだろうが、結論に至るまでに使った前提や知識は十分に吟味されたものなのだろうか。
古い知識と自分の能力への過小評価や思い込みから出した結論なら、新しい知識を得てエフィカシーを高めれば、元のゴールへ戻れそうだ。
もう一度繰り返すが、エフィカシーは高く維持することが重要だ。
過去の成功体験とどこか似ているゴールを目指すのであれば、その達成に自信を持つのは簡単だろう。
でも、まだやったことがない未知の領域で、どうしてもやりたいゴールの場合はどうすればいいだろう?
これは、もうとにかく何も根拠がなくても、「自分は出来る!」と信じるしかない。
自分で「私にはゴールを達成する能力がある」と評価するのだ。
そもそも、私たちは他人の評価を気にし過ぎている。自分で自分の価値や能力を評価するのが苦手になってしまっている。
子どもの時から、一つひとつ何かが出来るようになる度に、「すごいね」「よくできたね」「えらいね」などと褒められ、そのこと自体が悪いわけではないが、やがて他人の評価がないと自分に自信が持てなくなってくる。
親、先生、医師、専門家などある種の権威を持った人からの評価が絶対であるかのように受け入れてしまうことが多い。
もしくは、例えば入学試験や、入社試験、人事考課、検定試験など、専門家によって決められた基準で判断されることに慣れてしまっている。
けれども、人間の「やりたいこと」は千差万別で、同じことをやりたいと言っても、実際には一人ひとりその意味が大きく違うこともあるのに、あなたについても、あなたのやりたいことについても限られた知識しか持たない他人が、あなたのゴール達成能力を正しく評価できるとは思えない。
だから、自分の評価は自分でするのだ。自信を持って。
自分はすごいと思っていればいいのだ。実際に凄いのだから。
その現状の外側にあるゴールは、あなたにとってはよほど特別なことで、他の誰よりもこだわりを持って、一生懸命になれるものなのだから、ゴールに向かって歩んでいるあなたは、毎日がとても楽しいし、ゴール達成の為に日々やっていることは、やりたくて仕方のないことばかりだろう。
そんな自分を思い浮かべたら、本当は自然とエフィカシーは高まってくるものだ。
けれども一方で私たちは、小さな頃から社会通念、常識、一般的なあなたの可能性について吹き込まれていて、自分でも気付かぬうちに自分の中に取り込んでしまっている。自由に思考することができず、無意識に抑制や回避をしてしまっているところがある。だからよくよく検証もせずに、やりたい事もすぐにできないと諦めてしまうわけだ。
もしかしたら、まずはどんな情報に囚われてしまっているのかを一度じっくり点検してみるのがいいかもしれない。人から言われたこと、メディアから流れてくる情報、これまで正しいと言われてきたことを、一度批判的な立場で検証してみてはどうだろうか。すぐに自分の判断の方がより正しそうと思えるかもしれないし、自分で判断しようと思えば、少し知識を足さないといけないと気づくかもしれない。
そうやって他人の自分への評価を中立化するのだ。そうすれば、自分の評価は自分ですることに抵抗がなくなってくるだろう。
そしてもう一度、心からやりたいことをゴールに設定できているかどうかを考えてみよう。まだやりたいゴールが見つかっていない人は、ゴールを探してみよう。
今度は他人の評価という束縛がないので、より自由にやりたいことを見つけることが出来るし、自分はそのゴールを達成出来ると思えるようになっていると思う。
コーチングでは、この現状の外側のゴール設定とエフィカシーを上げるというのが、大きな柱となっている。
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