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らせん階段を上がっていくように 〜ゴールの見つけ方〜

大抵、人は自分のことを過小評価している。だから、まさか自分が〇〇になれるなんて思ってもみない。(〇〇は一般的にほんの少しの人しかなれないものという意味。)遠いどこかにいる他人の話だと思っている。今の自分に対してだけではなく、未来の自分についても過小評価している。

一つには、そもそも世の中にたくさんある職業や趣味、アートやスポーツなどについてよく知らない。さらにその道で成功するにはどうすれば良いのかなんて全く分からない。だから、その何かになりたいとも思わないし、ましてや自分がなれると思わないのは当然だろう。

でも、これは知識が足らないということ。

二つ目は、何かになれるとしても、お金と時間、さらに努力が必要なら、そこまでしてなりたくないということもあるだろう。

これはモチベーションの話だ。

この二つを解決するには、コーチングで教える「マインドの使い方」が役に立つ。

まず、「知識が足らない」ということについては、とにかく知識となる情報を吸収しなければどうしようもない。けれども、たとえ自分の周りに大量の情報が転がっていたとしても、あなたが自分にとって重要だと思わない限り、その情報は素通りしてしまうのだ。あなたの隣にいる人は、目の前に大事な情報があることに気付いても、あなたは見逃してしまう。

ここで「重要」というのは、あなたにとって価値あるものという意味だが、大体は今の生活を維持していくのに必要なものだろう。だから、いまの生活には大して関係のない、自分の知らない分野に取り組もうとする時は、その分野で何が重要なのかがよく分からないから、見えるものも少ない。

では、どうすればよいだろうか?

要は、重要だと思うものを変えれば、今までと違ったものが見えてくるのだから、自分にとって重要なもの、価値あるものをどうやって変えればいいのかということだ。

何もこれまでの価値観をひっくり返せと言っている訳ではない(実は、そう言っている)。ただ新しいゴールを設定すればいいのだ。ただし、現状の外側に。

とにかくどんな分野でもいいから、「これ、面白そう」「ちょっと、やってみたい」など興味を持ったものがあったら、素直に色々調べてみたり、試しにやってみたりするところから始めるのがいい。

それも面倒臭いと腰が重い人は、家族や友人などを誘ってもいいだろう。仲間がいると心的なハードルが下がるし、相手からの働きかけがあるので、前向きに取り組みやすい。

そうやって知識を溜めて、試しにちょっとやってみて、自分が本当に好きと思えるか、心からやりたいと思うかを確認する。その時、未来の楽しんでいる自分や、一緒にいる仲間や自分のいる場所をイメージしてみて、どう感じるかを確かめる。

もし気に入れば、それに関連したゴールを現状の外側に設定してそのままどんどんやっていけばいいし、気に入らなければ、別のものを探すというのを繰り返すのだ。

あくまで、自分のやりたい気持ちが基準なので、このプロセスに苦痛はあまり感じないだろう。

結局、昔からよく言うように、本当にやりたいことが見つかるまで、色々試してみるということなのだ。ただし、少しの体験をもとに、たくさんの未来のイメージに膨らませて、それを感じてみるのがポイントである。

漠然と「やりたい!」と思うことが見つかって、それを中心に置いてゴールを設定すれば、これまでと違った情報がどんどん認識できるようになって来る。

そうして、最初はぼんやりしていたゴールを達成した時の未来の自分がリアルにイメージできるようになって来ると、もう後は自然とゴールに向かっていくエネルギーが湧いて来て、モチベーション高く取り組んでいける。

モチベーションは活動の原因ではなく、未来の自分とのギャップを埋めようと無意識が働いた結果のエネルギー。心からやりたいことが見つかれば、やる気は勝手に起こるので、無理にやる気を起こそうとする必要はない。

最初は小さな「やりたい」でも、ぐるぐるらせん階段を上がっていくように抽象度を上げながら進んでいけば、やがて本当に心からやりたいと思うゴールが必ず見つかるはずだ。

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