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【次世代人材の育成2️⃣】 やりたくてやるのが良いに決まっている


やる気には2種類ある

本人がやりたい事をやっている時が、一番やる気が出て、最高のパフォーマンスを発揮するということに反対する人は少ないでしょう。

そこでまず、やる気、すなわち「動機づけ」について、少し考えてみたいと思います。

動機づけには「強制的動機づけ」と「建設的動機づけ」の2種類があります。

強制的動機づけでは生産性は上がらない

「強制的動機づけ」は、本人がやりたいわけではなく、指示や命令に従って仕方なくやるというニュアンスがどうしても付きまといます。他者からの強制があって何か押された感じがすると、人は無意識に押し返そうとする習性があります。これをプッシュ・プッシュバックというのですが、無意識に反発してしまい、本来発揮できるパフォーマンスをどうしても減衰させてしまいます。

強制された人は、心の中で「〇〇しなければならない。さもないとXX」とつぶやいていて、本当はやりたくないけれど、罰や不利益を避けるために必要最低限のことはクリアしようと、とても消極的な向き合い方になります。出来るだけ「手を抜く」という心理が働きやすくなるのです。これを「創造的逃避(Creative Avoidance)」といい、人は強制されると無意識にそれを回避するように脳がクリエイティブに働くのです。与えられた仕事をクリエイティブにこなすのではなく、その仕事をクリエイティブに回避しようと無意識が働くのです!

これでは、どうやっても仕事の生産性が上がるはずがありません。

潜在能力を引き出すなら、Want-toで!

一方、やりたくてやるというのは「建設的動機づけ」で、いわゆるWant-toでやるものです。本人が望むことを精一杯やるので、当然、パフォーマンスは高く、期待以上の成果も得られそうです。本人の潜在能力を引き出していくので、どんどん成長していくイメージもできます。やりたい事をやって、成長も実感できるのだから、やっている本人はとても幸せを感じることが出来るでしょう。

Want-toで取り組めばパフォーマンスは圧倒的に高くなるのに、世の中にはHave-toが蔓延していて、多くの人がパフォーマンスが上がらないと嘆いています。

どうしてこんなことになっているのでしょうか。

仕事だから、嫌なことでも我慢する?

ひとつには仕事に対する古い認識が邪魔をしているのかも知れません。

企業には事業を続けていくために必要な仕事があって、それを担当するポジションがあるわけです。そして、そのポジションに人を当てはめていくのが配属です。働く人は、そのポジションに就いて自分の時間と能力を提供する代わりに報酬を得るという関係です。

でもここで問題があって、必ずしもその仕事は自分がやりたい仕事ではないということが普通に起こります。そして、一般的には、報酬をもらっているのだから、多少やりたくない仕事でも我慢してやるのが社会人だと言われるのです。

やりたくなくて、競争に勝てるのか?

確かにそういう現実があるのは分かるのですが、それでは結局、パフォーマンスは上がりません。なぜなら、「この仕事をやらなければならない。さもないと、報酬がもらえない。」と思いながら働くことになるからです。Have-toになってしまっています。

そんな風に社員がアクセルを踏みながらブレーキも踏んで仕事をするようでは、企業は競争が厳しい世界ではとても生き残っていけないでしょう。

では、どうすれば次世代人材がWant-toで働けるようになるのでしょうか?

(『次世代人材の育成3️⃣』↓ へつづく)


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