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未経験の僕が仕事を辞めて学習塾を開校する話その33―個性を考える

中高生たちを見ていると本当にいろんな子どもがいます。
そのままでいいんだよと言う一方で,未来の自分をつくるのは今この瞬間の自分なので,そのままで在り続けてもいいかというとそんなことはないんですよね。

結局いつかどこかのタイミングで「もっと向上しなくては」と気が付いて学び始めるか「どうせ自分なんて」と完全に投げ出すかのどちらかを選ぶ日がくるのだから,なるべくはやく未来の自分の声に耳を傾けて欲しいなぁと思っています。


未来の自分と相談する方法を伝えるために,日々試行錯誤しながらあの手この手を使って言葉を交わすのが僕の仕事でもあります。


さて,ひとは千差万別だから簡単に分類なんてできないことは承知してますが,おおざっぱにこんな印象を持っています。

1.努力をしつつ,自分の努力を疑える子
2.盲目的に努力をし,批判的思考ができない子
3.努力はしないし,自分の正しさも疑えないけれど,地頭だけ良い子
4.努力もできないし,自分の正しさも疑えない子
5.努力はしないけれど,自分の正しさを疑う視野の広さを持った子
6.真のマイペース。何を行動指針にしているかわからない子

1の子は言うことなし。他者の助言を受け入れつつ,一方で批判的な思考もできる。視野は広く非認知能力も高い。あんまりいない。

2の子は心配だけれど,非認知能力を身につける時間はこれからたくさんあるからこの時点では致命的でない。盲目的な努力に主体性が感じられないとすると,いろんな角度からの話を聞かせてあげるのは悪いことじゃない。

3の子はやっかい。
ちょっと説明したり,ちょっとコツを教えるだけで学力は伸びるけれど,本質的な学びをしているかどうかがわからない。そのうえ,やる気も大してなくて,努力も好きではなく,他者の助言を受け入れないから伸びしろが少なく,視野も狭いまま拡がりにくい。自分の正しさや,自分の能力を過信して将来失速するまで気が付かないかも。

4の子は強い体験をもって「自分と向き合う勇気」を得るような荒療治が必要。正直に言うとこのままで大丈夫かなと心配。一発逆転の宝くじを全力で買い続けるような他人任せで主体性のない自分に気が付くことで方向は変わる。将来,どこかのタイミングで強い原体験がおとずれ,視野が急激に広がるようなことを期待する。


5みたいな子は,見たことがない。

6の子はマイペース過ぎて計り知れない。世の理から離れて生きているかもしれないので,もしそうならぜひそのまま大人になって世界に大革命を起こして欲しい。


分析に惑わされるのはどうかと思うのですが,だんだんとこんなふうに区分けしてしまってこれが決めつけにならないように,しかし傾向をつかむことは対策を練ることに直結もするので,よい方向に導けるよう(導くというのは若干の語弊がありますが)これまた試行錯誤だなぁと思っています。


とりわけ,いわゆる反抗期の子たちの脊髄反射的な反発をいかに起こさせないように,かつ将来に良い影響を与えるような行動選択をしてくれるように気を遣っています。

反抗期が長い方が生涯賃金が高い,という調査結果をどこかで見たような記憶があるのですが,僕はどちらかというと将来のためを思うなら反抗期は短い方が良いのではないかと感じています。

反抗して,遠回りしてでも,未来の自分のためになることをやってくれればそれでいいのですが,やっぱり経験者たちがつくりあげた「セオリー」のような王道路線は効率も良いし,得られることも多い,というか期待値が高いからセオリーになっているのだと思うので,できればこっちを最短距離で突き進んで欲しいのです。

その結果,自分で考えたり,批判的に物事を観たりする能力が養えないようでは本末転倒にはなりますが。



ひとは千差万別。
これに尽きますね。どんな王道パターンでも合わない人もいるだろうし,でも食わず嫌いはもったいないとも思うし。

これまた試行錯誤だなぁと,改めて感じております。
とりとめない話になってしまいました。
失礼しました。

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