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未経験の僕が仕事を辞めて学習塾を開校する話その40―面接試験の嘘ホント#1

受験シーズン到来ですね。
この時期になると中学校や高校では面接試験の練習だったり,願書の書き方だったりの指導が入ります。

生徒はもちろん,保護者の方にとっては初めてのことばかりなので,いろいろと困惑されることは多いのではないでしょうか。

しかし,学校やネットで調べて手に入れた話をまるごと鵜呑みにしてしまうとちょっぴり損をしてしまうようなこと実はたくさんあります。

なんでか不思議なのですが,この手の話はみんな自分でしっかりと調べることなく,なんとなくそういうものだよね的なことをあたかも事実であるかのように語り継ぐことがよくあるんですね。



愛知県の高校入試ではこんな話をよく聞きます。

公立高校の入試は,第1志望か第2志望に合格したら必ずそこへ入学しなくてはならない。

生徒や保護者の方と面談していると,こういうのをしれっとぶっ込んでくるので,逆にこちらが「え,そうなの?知らなかった」となります。

これだと第2志望に書いた高校に行くか,私立高校を選択するかを公立高校の出願時に決めなくてはいけないということになります。
入学するのはどちらにしてもひとつだけなので,選択肢を増やしたところで迷うポイントが増えるだけかもしれませんが,先送りにできることを先送りにすることはとりたてて問題には感じません。


そんなことある?
と思って,調べてみるとそんなことどこにも書いてない。

第1志望が惜しくも不合格。
第2志望に合格。
でも,私立高校も合格していて,じつは結構この私立高校が気に入ってる。第2志望の公立高校に行くか,私立高校に行くか迷う!

なんてとき,
わずかな時間ですが,第2志望を辞退するか,私立高校を辞退するか,迷うことは実はできるのです。



受験はミズモノですから,受験してみるまではどんな状況になるのかわからないという意味で,保険は掛けておいても損はないでしょう。
仮に上記のようないちばん迷うパターンになってしまっても,合格発表からわずかな時間で辞退を決めなくてはならないとしても,選択する自由を持っておくことは大切なことだと思うのです。
(もちろん受かっても行く気がまったくない学校を第2志望に指定する必要はないので,第1志望が不合格なら私立高校へ行くと決めているひとは,第1志望だけでOKです。)


ではなぜこのような嘘がまことしやかにささやかれるのか。

以下,邪推です。
・辞退そのものが,高校へ与える当該中学校への心証を下げる。
・辞退手続きの期間が短く,事務手続きが煩雑。
・辞退が発生すると,補欠合格の処理をしなくてはならず煩雑。
・補欠合格の処理は若干リスキーでやりたくない。
したがって,学校の先生方受験する側も受け容れる側も辞退をして欲しくないので,暗にこういった状況をつくらないような誘導をしてしまう。

のではないでしょうか。
そもそも天秤にかける必要がない学校を第2志望にあげる必要もないですし,上記のような背景が頭にあって,しかし,とは言っても辞退ができないという嘘の説明はさすがにしていないでしょうから,そのへんの微妙なニュアンスがふんわりした説明と相まって,なんとなく受け手からすると「辞退不可能」という雰囲気に聞こえてしまって,それが人づてに尾ひれ背ひれがついて都市伝説化してしまうのでしょうね。



では,ひとつ大事な話をしましょう。

こと入学試験については,とってもシビアでセンシティブな側面を持っていますから,入試要項とか募集要項とかいった誰でも手に入れることができる公開情報の中に必ず大事なことは網羅されています。

逆に言えば,ここに書かれていないようなことをすれば,入試実施校は訴えられれば負けるのです。

けれども保険や投資信託の約款のように,堅苦しくて,当たり前のことをめんどくさく書いてるこの大事な約束を,多くの人がしっかりと読み込まむことなく,なんとなくで理解しているわけです。

なんと。


さらにさらに。
推薦入試とか特別選抜によくある面接試験。
面接試験って実は,闇が深いというか,客観的,具体的にどこがどうだったら高得点で,何がどうなっちゃったら低い点数なんかよくわからないじゃないですか。

だからこそ,前述したような都市伝説たちが跋扈するのですが,今回はそのあたりを書こうと思ったのだけれど,長くなったので次回へ続く。







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