ご縁・・・
色っぽい話題ではない、布の話を少々。チェンマイの週末のフリーマーケットやOTOP(一村一品)物産展をブラブラ歩くのが好きで夫と出掛けることがある。興味のない物は足早に通り過ぎるが、籠、布、山岳民族の刺繍物の前は絶対に素通り出来ない。磁石で吸い寄せられるのか、或いはセンサーが効くのか自分の好きな物は見逃すことなくしっかりキャッチアップする。勿論その分お財布は悲鳴をあげるのだが・・・
こちらの布はフリーマーケットで購入した1枚。良い物を置いているわりに値段が良心的なのは、本業を別に持っていてこちらは道楽らしい。どう見ても男性だが、身につけている細やかな刺繍の施されたパトゥンに負けない美しい所作で商品を紹介してくれた。オーナーの好みなのか薄いピンクのパトゥンを薦められたが、この黒に面白さを感じた。タグを見るとミャンマーのカチン族のものと書かれているが、独立を求め紛争を続ける少数民族というイメージとは全く重ならない色彩豊か刺繍だ。
会計を済ませるとオーナーは、「カチン族の置かれた状況は知っているでしょう?この布を買ってくれてありがとう。」と言ってニッコリ微笑んだ。こうして、また出会ってしまった・・・これもご縁よね。お金とのご縁は一向に生まれないけど。
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