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「おせっかい」の力が未来を変える—GOODおせっかいAWARDの意義と挑戦

2023年11月、島根県で開催された「GOODおせっかいAWARD」は、日本社会で「おせっかい」の概念を再評価するための新たな試みとして注目を集めました。このアワードは、他者のために自発的に行動する「おせっかいな行為」を称え、その意義を広めることを目指しています。

2024年3月に配信した「GOOD おせっかい ラジオ スペシャルバージョン!」では、アワード受賞者である永崎裕麻さんと、ユース出雲の吉川郁哉さんが登壇し、対談形式でおせっかいの価値について語りました。二人のトークは、幸福とおせっかいの関係性、そして異なる文化での「親切」についての新しい視点が交わされ、非常に興味深い内容となりました。
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幸せとおせっかいを考える

永崎裕麻さんは、フィジー共和国で17年以上過ごしており、その間にフィジーの人々が持つ「幸せ感」にすっかり魅了されたそうです。フィジーの人々は、生活がとてもシンプルで、他者と助け合う文化がしっかり根付いています。彼らの生き方は、努力して幸せをつかもうとするのではなく、周りにいる人たちとの温かい関係から自然に幸せを感じるものだと永崎さんは言います。

「フィジーでは、誰かに何かを頼むことが当たり前なんです。忙しそうに見える人なんてほとんどいないし、頼み事をすることに抵抗がないんですよ」と永崎さんは話します。これは、暖かい気候や人々のゆったりとした生活リズムも影響しているそうです。Tシャツと短パンで過ごすフィジーでは、物理的にも心理的にも人との距離が近く、お互いに心を開き、自然と助け合う文化が育まれているとのことです。

日本のおせっかい文化との違い

一方で、日本では「おせっかい」という言葉がどちらかというとネガティブに受け取られがちです。吉川さんも、「日本では、誰かに頼ることや助けを求めることが、どこか申し訳ないと感じられることが多いですね。特に、忙しそうな人にお願いするのは遠慮してしまいます」と共感を示します。また、日本では「他人に迷惑をかけないように」と育てられ、自己責任の意識が強くなることで、他者との距離ができてしまうという現実も指摘されました。

永崎さんは、フィジーのような親しみやすさや助け合いの精神を、もっと日本でも取り入れていくべきだと考えています。「誰かに頼ることや親切をすることが、幸せを広げる一番シンプルな方法なんですよ」と彼は強調します。おせっかいを「GOOD」とポジティブに捉えることで、その価値を再認識し、日本の未来に必要な文化として広めていく必要がある、と語りました。

おせっかいのリスクとその価値

また、永崎さんはおせっかいにはリスクも伴うと認めています。「おせっかいをすることで、相手に迷惑がかかるかもしれないし、断られるかもしれないという不安もあると思います。でも、それを超えて行動することで、人との絆がより深まるんです」と話します。彼が設立した「サンタの学校」もその一例で、サンタクロースのように見返りを求めず、ただ人のために行動することがどれほど人々を幸せにするかを体現しています。

GOODおせっかいAWARDの意義

「GOODおせっかいAWARD」は、こうした「リスクを取ってでも誰かに親切をする」行為を称える場です。おせっかいをポジティブに捉え直し、その力で幸せを広げる活動は、今後も続けられる予定です。永崎さんは、「おせっかいという行動が、未来の日本にとって必要な文化の一部となる可能性がある」と期待を寄せています。

今回のイベントは、幸せや助け合いの大切さを改めて考えるだけでなく、社会全体がもっと温かくなるためのヒントを与えてくれました。


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