中小企業がSFA(営業支援システム)を導入してみた結果、革命が起きた話
こんにちは!
株式会社シーエムスタッフ Webマーケティング部の戸田靖基です。
今回は中小企業がSFA(営業支援システム)を導入して、営業活動にどのような変化があったかをお伝えします。
SFA(Sales Force Automation)とは、
営業活動を可視化し、営業業務を総合的に支援するツールです。
ちなみにシーエムスタッフでは、
Kairos3 SalesというSFAを活用しています。
SFA導入前の日報
SFA導入前は、各営業がメールで営業日報を提出していました。
日報に記載していた内容は下記です。
・氏名
・日付
・訪問先
・時間
・場所
・担当者名
・商談内容
・商談以外の業務
・テレアポの内容(架電数、コネクト数、獲得数)
たとえば、下記のような報告を行っていました。
このようにメールで営業日報を共有する方法には、
3つの課題がありました。
SFA導入前の3つの課題と改善点
①情報の共有が不十分だった
【SFA導入前】
社内での情報共有が不十分でした。
たとえば、営業がテレアポした結果が共有されていませんでした。
アポが獲得できた場合は日報に記載するものの、
獲得できなかった場合の情報共有はできていませんでした。
そのため、一度お断りされた企業に別の営業が架電してしまったり、同じ企業に期間を空けず別の営業が架電してしまったりと成果の出づらい営業を行っていました。
また各営業ごとに日報に書く内容がバラバラでした。
顧客の反応を書いたり、予算を書いたり、案件の進捗を書いたり、逆に予算や確度など必要な情報が書かれていなかったりと記載内容が統一されていませんでした。
そのため、案件の状況が分かるものもあれば、
「○○案件の進捗はいかがですか?」と営業担当に確認しないと状況が分からない仕事もありました。
メールで日報を送っていたため、
商談のログをたどりにくいという課題もありました。
商談のログをたどるためには、メールボックスを検索して一つひとつ過去の日報をチェックする必要がありました。
新人は過去のメールを見られないため、一から各クライアントの状況や現在の提案内容を説明する必要がありました。
【SFA導入後】
SFAで情報を一元管理できるようになったため、
スムーズな営業活動ができるようになりました。
たとえばテレアポは、架電結果をリアルタイムで記載する運用にしました。
このルールを決めたことで、見込み顧客に架電する前にSFAを確認すれば、他の営業がアプローチしているかどうか、架電の結果どうなったかが分かるようになりました。
日報に記載する内容も統一しました。
案件ごとに予算や提案内容、受注見込み、進捗を入力することで、営業担当に確認しなくても状況を把握できるようになりました。
周囲が状況を分かるようになったので、
予算が大きい案件はマーケティング部が資料作成を手伝ったり、営業に同行したりするなどフォローすべき案件が明確になりました。
また案件の進捗が可視化されたことで、
停滞している案件があれば、すぐにマネージャーが今後のアクションを確認できるようになりました。
これまでは二週間に一回の営業会議で、気になる案件の進捗を確認していました。
各案件について確認していると営業会議の時間も長引いていたため、案件の進捗を随時確認できるようになったことで会議時間の短縮につながりました。
②優先的にアプローチする企業が分からなかった
【SFA導入前】
どの企業に優先的にアプローチすべきか?が分かりませんでした。
確度が高い企業へのアプローチは優先的に行うものの、架電前に確度が分からないためフォローが後回しになる企業も多かったです。
たとえばしばらく連絡を取っていないと、
状況が分からなくなって対応の優先度が下がったり、放置されてしまうこともありました。
また失注したお客さまへのアプローチのタイミングが難しく、営業個人の感覚に頼っていました。
営業活動が属人化していたことで、
担当者しか状況が分からず、周りからのフォローも難しかったです。
【SFA導入後】
各企業へ適切なアプローチができるようになりました。
SFAと合わせてMA(マーケティング・オートメーション)も活用することで、リードのスコアリングを行い、見込み度の高い顧客を見える化することができました。
弊社ではお客さまの行動に応じて下記のルールでスコアを付与し、スコアが上昇したお客さまは案件候補としてSFAに登録しています。
営業は案件候補を確認することで、どのお客さまへ優先的にアプローチすべきかが分かるようになりました。
失注してしまったお客さまも「再度スコアが上がったらアプローチする」というように、アプローチする基準が明確になりました。
③数字の管理ができていなかった
【SFA導入前】
売上以外の数字が管理できていませんでした。
たとえば、月間の新規商談数やテレアポの件数、受注率、受注確度などです。
数字の管理が不十分だったため、売上が伸びない原因を特定しづらく、「新規の商談が減っている気がするから、新規訪問の件数を増やしていこう」という感覚で営業施策を決めていました。
【SFA導入後】
新規商談数、テレアポの件数、受注率、受注確度など様々な数字が可視化できるようになりました。
売上までの一連の営業フローが数値化されたことで、
売上のボトルネックを特定できるようになりました。
たとえば、Aさんの売上が下がっている原因が
「新規商談数が足りないから」なのか「受注率が低いから」なのかが分かるようになりました。
「自分が今、何を改善すべきか?」が数字で分かるようになったことで、各営業がすぐに営業活動に活かすことができるようになりました。
導入時に注意した3つのポイント
SFA導入時に注意したポイントは3つです。
①メンバーを選抜してテストする
いきなり全メンバーにSFAを導入するのは、ハードルが高いと考えました。
会社として初めての試みだったので、必ず不備や不明点が出ると思ったからです。
運用が固まっていない段階で全員に導入すると、
「また運用方法が変わったのか…」「SFA入力するの面倒だな…」と抵抗感を覚えて、定着が進まない可能性がありました。
そこで、まずは新入社員と中堅社員にSFAを使ってもらいました。
それぞれに不明点やオペレーションの不備を洗い出してもらい、初期設定や運用方法をブラッシュアップしました。
運用が固まった段階で全メンバーに周知したことで、スムーズに導入を進められました。
②運用のルールを明確にする
SFAを導入する際は、運用ルールを明確にすることが重要だと考えていました。
運用のルールを明確にしておかないと、メールで日報を送っていた時と同じように、担当ごとに記載する内容がバラバラになってしまうからです。
結果的に情報収集しにくくなったり、十分な情報を共有できない可能性がありました。
そこでシーエムスタッフでは、下記のようなルールを設定しました。
このように運用のルールを明確にすることで、
情報が整理された見やすいSFAを作ることができています。
情報共有が目的だからこそ、もしルールを守れていない人がいたら、報告を修正してもらう必要があります。
シーエムスタッフでは毎日、社長とマーケティング部で「ルールを守って記載できているか?」をチェックし、ルールが守れていない人には適宜指摘を行っています。
③SFA導入の目的を社内で共有する
「なぜSFAを導入するのか?」「SFAを導入するメリットは何か?」を説明しないまま「とりあえずやりましょう!」と強引にSFAの導入を進めると、社内で定着が進まない可能性があります。
そのため、SFAを導入することで得られるメリットを共有することが重要だと考えました。
たとえば、「SFAで休眠顧客の熱量が上がっていることが分かるため、適切なアプローチを行えるようになる」「営業活動を分析できるため、売上アップに活かすことができる」などSFAの導入メリットを共有することで社内の理解を促進し、浸透率を上げることを意識しました。
最後に
SFAは導入する事がゴールではありません。
導入して、社内の全員がルール通りに使えて初めて真価を発揮します。
「せっかくツールを導入したのに、誰も使ってない…」という状況にならないように、慎重に導入を進めることが重要だと実感しました。
導入して約1年が経った今では、
全員が正しく活用できるようになり、
売上は前年比130%を達成することができました。
もちろんすべてがSFAのおかげではないですが、
SFAを活用することで営業効率が上がったことは間違いありません。
これからもSFAをフル活用して、
まだまだ売上を伸ばしていきたいと考えております。
「優先的にアプローチする企業が分からない…」「売上以外の数値が管理できていない…」という過去の弊社と同じような課題をお持ちの企業様は、SFAの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
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