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【アニメ・マンガ】マーケティングとAI活用を考えていくコンテンツ

こんにちは! マンガ読んでますか?
本日は2023年12月4日(月)〜10日(日)に開催するオンラインイベント「CM-DAY2023」の注目セッションを紹介します。


日本のマンガと地球市場

世界中で[manga]として通用する日本の「マンガ」。その世界市場規模は121億3000万ドル(約1兆5900億円)と推算(2022年)、2030年には422億ドルに成長すると予測(グランドビューリサーチ社)されているそうです。

例えば、コロナ禍を経てからの海外マンガ市場は、日本に次いでフランスが世界第2位。国から若者に交付されるカルチャーパス/文化補助金(約4万円)はほとんどマンガ購入に使われるほどで、その総額は3億8100万ユーロ(約530億円)の規模に達しているのです(2022年)。フランスには、「バンドデシネ」という芸術漫画文化があるのにもかかわらず、です。

特にヨーロッパではマンガは「高尚な芸術」(=アート)として扱われています(日本では「娯楽」(=エンタメ)として扱われてきました)。

ここで紹介するのはそんな日本の「マンガ」というコンテンツのマーケティングにAIをどう活かしていけるかというお話です。

今回の「CM-DAY2023」テーマは「キミと一緒に、まだ見ぬ風景を」。毎回、マーケティングやコンテンツ制作の現場で活躍する人たちの、すぐに使える現場のTIPSや貴重な体験談をお届けしていますが、今回はAI時代のコンテンツマーケティングの実践ノウハウ、これからマーケティングの世界へ足を踏み入れる方向けのエピソードなどをお届けします。AIとともに成長を目指す7日間です。

そもそも「CM-DAY2023」とは、Content Marketing Academyが主催する、全員参加型の新しいビジネス・カンファレンス。7回目である今回は、宇宙レスキュー隊の隊員である参加者(あなた)と相棒のAIロボットが一緒に、SOSが届いた四つの銀河(フローラ・トロピカル[コンテンツ]、プローブ・エクリプス[マーケティング]、アストロ・プラズマ[テクノロジー]、ジオメトリック・メテオラ[クリエーティブ])に向かい、開拓者のエピソードを通じて、スキルを獲得し、自分自身とAIロボットの成長を目指すというストーリーなのです。イベントのコンセプトなどは特設ページをチェックしてください。

さて、ご存知の通り、マンガは紙の媒体から始まりましたが、現在では電子書籍やアプリ、配信サービス、他媒体へのメディアミックス、海外市場での流通など、事業にもどんどん広がりが見えています。スマートフォンでマンガを読むための新媒体もあります。韓国発の「WEBTOON(ウェブトゥーン)」といい、縦スクロールのみで読ませる形式。これがかなり台頭してきています。

昭和40年代の高度経済成長期、PTAや目くじらを立てた教育ママたちに「子どもに読ませたくない本」として「悪書ポスト」に捨てられていた時代が嘘のようです。

今では人気マンガはアニメ化されたり、実写化されたりしていますが、海外でマンガ情報は少し勘違いされたまま。「アニメが人気だから、コミカライズされた」と、アニメ→マンガの順序だと思い込んでいる若者が多いのです(なかにはそういう作品もありますが)。また「少女マンガ」「少年マンガ」「青年マンガ」「レディースコミック」などというジャンル分けは日本独自のもので、海外には存在しません。ですから、年齢性別によるジャンル分けのマーケティングは通用しないのです。

最近では世界各国で催されるマンガイベントに日本の有名マンガ家が招かれたり、各国の政府は「自国でマンガ家を育てるプロジェクト」を進めていたり、大手出版社と現地出版社共催の「マンガの描き方講座」(日本のマンガ家たちによるオンライン)も増えています。マンガ学科のある日本の大学や専門学校に留学してくる外国人もいます。

そう! 世界中に、マンガを読んで楽しむだけでなく「マンガ家になりたい」という若者が増えているのです。それも自国ではなく「日本で!マンガ家になりたい」人が非常に多い。不思議な現象です。

日本の中だけでなく、もはや、地球規模で考えなければいけないところまできている「マンガ」。マンガという宇宙に、どうAIを活かして立ち向かっていけばいいのか、宇宙レスキュー隊の隊員としては考え込んでいます。

まずは、メタルカラーといわれる技術者・開発者に再び元気になってもらい、AIを活用したヒューマノイドを作っていただきたいですね。

ものづくり日本の底力!

予告編動画:【AI未体験者向けエピソード】 「鉄腕ア●ム」と「ドラ●もん」から読み解くAIの世界

「生成AIを活用している日本企業はわずか7%? それでも、わたしはニッポンの底力を信じています。「鉄腕ア●ム」と「ドラ●もん」を生み出したポテンシャルを侮ってはいけません!」と語る田中進さん(日本アイ・ビー・エム株式会社IBMコンサルタント事業本部データ&テクノロジー変革事業部マイクロソフト・プラクティス/マネージングコンサルタント)。

マンガの神様・手塚治虫の大傑作「鉄腕アトム」。その手塚に憧れ、導かれるように集まったときわ荘住人のマンガ家たちの中に「ドラえもん」作者の藤子・F・不二雄がいました。ともに世界的に有名になった大ヒットマンガの作者です。

この、日本が世界に誇る2大ヒューマノイドのストーリーを元に、人工知能などのテクノロジーの進化の歴史を解説。さらに、現実的に「鉄腕アトム」と「ドラえもん」を実現するためには、これからどんな技術的なブレークスルーが必要なのかを予想し、架空のストーリーを大真面目に分析してくれます。

それはまるで、柳田理科雄(空想科学研究所) の『空想科学読本』 (特定のマンガやアニメのストーリーの中で起こる出来事や登場人物の設定スペックの可能性を分析し、シミュレーションしていくという内容の科学読本)のAIバージョンです。

「鉄腕アトム」や「ドラえもん」を動かし、会話させるにはそのようなAIを使えばいいのか、楽しい分析・考察が続きます。

「そんなロボットが現実に作れるわけがない!」なんて言い切っていいのですか? 田中さんが予想してくれたように、現実に人間とともに生きる「鉄腕アトム」や「ドラえもん」が現れる日が来る可能性はあります。研究だって進んでいるはず。だって、実物大「ガンダム」だって作ったじゃありませんか。

AIでもロボットの話でもありませんが、未来の生活を空想し、見たことも聞いたこともない商品やコンテンツの開発者をバカにする人がいるとふと思い出すことがあります。

それはSONYの「ウォークマン」。「音楽は室内で聴くもの」「動かないで聞くのが常識」とされていた時代に「未来の生活を描いたイラスト」がありました。そこには、歩きながら音楽を聴く人間の姿が描かれていました。きっと当時は「そんなわけない!」という総ツッコミを食らったでしょうが、今では何の不思議もなく使用されているテクノロジーの一つです。

田中さん曰く、「普段、テクノロジーにあまり関心がない方が、このエピソードを通して生成AIに少しでも親しみを持っていただけると」とのことですが、十分に刺激を受け、AIに親しみを持てました。

【こんな方におすすめ】
・AI活用についての考え方や実践ノウハウを知りたい方
・AIの活用が進化する中で、重要となってくる人の役割について知りたい方
・クリエイティブ業界、マーケティング業界、IT業界への就職/転職を検討している学生の方・社会人の方

『パリピ孔明』に見るメディアミックスの妙技

唐突ではありますが、2023年10月期クールのドラマ『パリピ孔明』(フジテレビ)をご覧になりましたか?

原作マンガを実写化しただけでなく、音楽業界を巻き込んでの大盛り上がり。普段、演技をすることが(ほとんど)ない人気アーティストたちのお芝居。海外(特に中国)にドラマ配信することを意識した中国語のナレーション。SNSでの細やかな情報発信。劇中で歌手たちが歌う曲(ドラマのため特注)を放送直後から配信開始(劇中キャラのアーティスト名義)。最終回ではアニメ『パリピ孔明』シリーズ総集編の劇場公開を特別CMで発表。

戦略を見せる戦略。「天才軍師・諸葛孔明が主人公」だからこそ活かせる戦略です。いやあ、楽しかったですね。ワクワクしました。興味深い試みだったと思います。これにグッズ販売や聖地巡礼の観光要素、3.5次元舞台化、コスプレイベント、ファンミーティング、元ネタ「三国志」とのコラボレーションといった展開が続いていけばパーフェクトだと思います(いや、やりすぎかも)。

これが、マンガというコンテンツのメディアミックスのお手本。見事と言わざるを得ないメディアミックスぶりでした。

さて、マンガのコンテンツの次なる展開の鍵は生成AIが握っているかもしれません。

それでは、現場ではどのような考察がされ、問題を解決するために、具体的な生成AIの活用法をどう考えていけばいいのか、ご覧ください。

マンガ制作現場において生成AI を活かすには!

予告編動画:コンテンツ「で」マーケティングではなく、コンテンツ「の」マーケティングをしている人の話

高野翔二郎さんは、株式会社アムタスのマーケティング部上級主任。SEO/ASO/CRO/UX改善など、集客から機能企画まで幅広く担当中。前職のWeb制作会社ではテンプレートエンジンを利用した動的ポータル サイトのデザイン/コーディング以外に内製CMSの設計・実装、正規表現やXPathを使った自社製スクレイピングツールの運用などを統括しているそう。

今回、日本が世界に誇る「マンガ」というコンテンツの販売や制作を行っている企業の視点から、コンテンツ自体が持つ可能性に触れていってくれます。具体的には次のような点に言及。

・業界の特性(マンガという商材について)
・集客の考え方(トレンドの発生条件)
・コンテンツ形式(メディアミックス)
・収益化の方法(原作やグッズなど)
・他言語への展開(海外市場での流通)

また、マンガ制作における生成AIの活用法も紹介してくれています。
例えば、「マンガ業界の現状ではすべてをAIに任せるような利用法ではなく、人間の作業をアシストするような利用法の模索が活発な印象」と高野さんは話します。

ざっくりとですが、マンガを描く際に今も「すべて手描き」という、いわゆる「アナログ」なマンガ家はもう絶滅危惧種になりつつあります(逆にかなり稀少性が高くなり、古参のオタクや海外での価値が高くなっている一面もあります)。

対して、パソコンやタブレットなどを使ういわゆる「デジタル」で描くマンガ家がとても増えました。このデジタルなマンガ家の中には、「すべてデジタルではなく、人物は手描きのアナログで、背景や効果はデジタル」という使い方のマンガ家が圧倒的に多いと感じています。

一度、LINEに入っているお絵かき生成AIを試してみたことがあります。「浅野いにおが描いた私」と入力したらすぐにクオリティー高い似顔絵が画面に登場しました(実は、浅野いにおのマンガを読んだことはありませんし、彼のことを検索したことも呟いたことも皆無。それでイラストが出てくるということはネット上の膨大な情報を学習してのこと)。ちょっと驚きました。そして、「キーワードの入れ方」=「頼み方」に経験と信頼関係が必要だということも分かります。

高野さんは言います。「インターネットが生成AIの作ったコンテンツで溢れ返った場合、生成物の均質化は避けられない。そうならないためにはコンテンツ・クリエイターが創作を続けられる仕組み作りと、AI生成コンテンツへの一定の区別が必要になるのではないかと予想しています」「その答え合わせは3年後〜5年後」とのことです。

そんな、今後の可能性と危機感について現場の目線からのお話が刺さります。日本のマンガの未来が気になる方はぜひともご覧ください。

【こんな方におすすめ】
・AI活用についての考え方や実践ノウハウを知りたい方
・AIの活用が進化する中で、重要となってくる人の役割について知りたい方
・クリエイティブ業界、マーケティング業界、IT業界への就職/転職を検討している学生の方・社会人の方

他にも、オウンドメディア・グランプリの受賞企業など、メディア運営の先人たちが集う「CM-DAY2023」。詳しくは、イベント特設ページをチェックしてみてください!

<CONTENT MATKETING DAY 2023 開催概要>
・開催日時:2023年12月4日(月)12:00~10日(日)23:59
※各エピソードは、期間中いつでも視聴いただけます
・開催場所:オンライン形式(動画視聴)
・視聴方法:CMD2023特設ページのお申込みフォーム(宇宙レスキュー隊・入隊届)にご入力ください。後日メールにて視聴URLをご案内します
・参加費:無料・事前申込制
・定員:上限なし
・ハッシュタグ:#CM_Day2023
・URL:https://lp.contentmarketinglab.jp/cmd2023

イベント期間中の12/4 ~10の7日間は、全20本を超える開拓者たちのエピソードを自由に何度でも視聴可能です。

ぜひ今すぐご登録ください!

執筆魚住 陽向
フリーランス/編集者、文筆家(小説家)。女性マンガ誌の編集者、「SPA!」や女性情報誌「CAZ」(扶桑社)ライター、お笑い芸人専門雑誌の編集&ライターなどを経験。
「CMD2023コンテンツVer.」登壇経験者。長らく主体的に携わっているWEBオウンドメディア「アークのブログ」から得た学びやノウハウを語った。

▼CMD2023コンテンツVer.アーカイブ
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