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地球環境保全、ジェンダー、健康をつなぐ水、水分補給

現在全国が梅雨入りした日本。梅雨が明けた後に待っているのは暑さ。5月下旬に気象庁が発表した3か月予報によれば、6~8月は、気温が平年並みないしは平年より高い確率が80%(一部70%)になっている。今年は、電力不足の恐れ、電気料金の高騰が追い打ちをかけようとしている。

暑さ対策の1つとして重要なのが水分補給である。この水分補給は、夏だけでなく、1年にわたりパフォーマンスの維持や健康管理に重要だが、夏には熱中症対策の観点からの重要性が高まる。

この水分補給の意識はどうなっているのか??実は、私が、とある目的をもってオンラインでアンケートを取ってみた。ここで分かったのは、健康意識だけでなく、気候危機への問題意識やジェンダーによっても水分補給に対する意識に差があることだ。

このアンケート調査の結果の概略を以下に載せておく。実施期間は2021年11月23日~2022年1月13日。これを書いている時点から約半年前の結果だ。



このダイジェストを以下に載せておく。

4分の3以上が何らかの水分補給の重要性を認識し、4割近くが積極的に補給している。
1年中計画的に飲むようにしている割合は38%が最も高かった。しかし、そもそも計画的水分補給が要るのかとする声も2割強存在した。

健康意識、運動習慣と計画的水分補給に相関があるが、運動習慣との相関はやや弱い。
厳密には、健康意識・運動習慣を比べれば、健康意識との相関が高い。「日頃から健康を意識する」人で水分補給に無頓着な人は10%に満たなかったのに対し、「日頃から意識して運動できている」人の中にも水分補給に無頓着な人は20%を超えていた。

地球環境、気候への意識が高ければ水分補給の意識も高い。
地球環境・気候の問題意識が高い人のうち、過半数が水分補給に積極的で、無頓着な人は5%台にとどまっている。一方、問題意識が低い層の4分の1強が水分補給に無頓着である。

女性の方が水分補給の意識が明らかに高い。
特に、水分補給に無頓着な割合には極端な男女差がある。水分補給に無頓着な女性はほとんどいないのに対し、男性のうち3分の1強が水分補給に無頓着である。

この調査はある目的を持ったいわばユーザーインタビューの意図で行ったが、私の想定していなかった発見も生まれた。これは、健康・地球環境・ジェンダーのつながりだ。さらに水・水分補給はその仲立ちになるバロメータになっていることだ。SDGsのターゲットの番号に置き換えると3、5、6、13に相当する。

さらに浮かび上がるキーワードが「プラネタリーヘルス」である。気候・環境・活動に応じた水分補給の在り方を考えることは、すなわち「プラネタリーヘルス」を考える基礎ではないか、と思えるのだ。

プラネタリーヘルスに関しては本稿では割愛するが、下記サイトなどを参照してほしい。また、別稿で改めて書いてみたい。

なお、アンケートにつき、私の予想と若干異なったのは、運動習慣がある層でも水分補給意識が低い層が一定いること。「習慣がない層」との差がもっと開くと思ったのに意外だった。この原因も考えていきたい。

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