見出し画像

【3日目】 プロポーズに性役割分担は要らない

今にして思えば、私の結婚相手はどう考えても「ガリ久」しかいないのに、なぜこんなにも婚活をがんばってしまったのかなと不思議に思う。

もしかすると私は、「ガリ久が自分にプロポーズをしてくれないこと」が歯痒くて、腹立たしくて、「ガリ久よりも良い男なんか、この世に沢山いる」と意地になっていたのかもしれない。

▼ 絶縁状態?

ゴールデンウィーク前、私はガリ久にこんなLINEを送った。

「GW帰ってこないの?ご飯くらい行こー🍚」

返事が返ってくるという確信はあった。でも少し、緊張した。

なぜなら私は今から1年ほど前に、ものすごい強烈なパンチで、彼からの復縁の申し出(というか匂わせ)を断ってしまっていたから。

▼ そのときのLINEがこれ。年に数回意味のない連絡をしてくるガリ久に対して、「いい加減ハッキリしろ」と私がキレた。

画像1

▼ するとガリ久が「キミには一時期 彼氏がいたから」「そっちも復縁を考えてたなら そのサインが欲しかった」などと言うので、さらにキレた(実際は、これの3倍くらい言った)

画像2

こんなやりとりでLINEが終わり、1年間一切連絡を取っていなかったから、もはや私とガリ久は「絶縁状態」だった。

でも不思議と、「べつにいつでも連絡できる」とは思っていた。

私「GW帰ってこないの?ご飯くらい行こー🍚」

ガリ久からは、すぐに返事があった。

ガリ久「コロナで欠便になったから、GWじゃない時期に帰るよ!ご飯行こう!」

ケンカのことは、なかったことになっていた。
あんなにボロクソに言ったのに…
彼の穏やかさはやっぱりすごいなと思った。(ありがたい)


▼ 「ガリ久」という男

ちなみに、この「ガリ久」という元カレは、私の過去のエッセイや漫画にもたくさん登場している。

▼ たとえばこれ

画像3

上記の漫画や、今回のLINEのやりとりを見ても分かるけど、彼はとても内向的な性格だった。
たぶん、今の私とは真逆。

だからこそ、私は彼のハッキリしない態度にイラついたし、「頼むから、さっさと結婚しようと言ってくれ」と何度も思った。

でも彼は、私にプロポーズなんて、たぶん今後も一生できない。

前に付き合っていたときですら、告白なんてものはされなかった。

お互いにモジモジと部屋で過ごし、2ヶ月ほど経った頃にようやく初めて手を繋ぎ、セックスをしたのはそれからさらに1ヶ月後のことだった。
その間、「付き合おう」などということばは一切ナシ。(もちろんその後も4年間ナシ)

ちなみに初めて名前を呼ばれたのは、付き合って(?)約2年後。
それまでは「ねぇねぇ」とか「あのさ…」だった。

彼ほどシャイな男性は、この世にいないんじゃないかと思う。


▼ プロポーズは、得意なほうがすればいい

だから今回も、彼のタイミングを待っていたら私は60才になってしまうし、そもそも「女は男からのプロポーズをひたすら待つべし!」みたいな文化ってなんだよと私は思うので、もう自分から言うことにした。

こんなのは、得意なほうがすればいい。

得意なほうって、たぶん"自分に自信があるほう"(断られる恐怖を感じてない側)になると思うんだけど、そうだとしたらそれは間違いなく私だ。

彼には、私(たびたび男がいる)に断られてしまう恐怖がある。そりゃ怖かろう。

家事とか育児とか家庭内での役割って、夫婦がそれぞれ"得意なこと"を受け持つ制度になっているし、そこに性別は関係ない。
「専業主夫」も「大黒柱妻」も、今や普通に存在する。

それなのに、なぜかいまだにプロポーズという行為だけは、まごうことなき"男の役割"になっている。

女性向けの婚活本には、「こういう振る舞いをして男性からプロポーズのことばを引き出しましょう」とは書いてあるものの、自分から言うコースは一切記載されていない。

まるでタブー(禁忌事項)かのごとく、どの本にも書かれていなかった。
女から言うのは、どうやら都合が悪いらしい。

でも世の中の結婚適齢期のカップルって、たいてい女のほうがより強く「結婚したい」と思っているし、割と常にプロポーズ待ちの状態だよね。

彼女たちは「こうすれば彼から結婚を引き出せます!」みたいな文章を必死で読み漁りながら、ただ悶々とした時間を過ごしている。

ムダすぎる。

私はこの時代錯誤的な価値観に物申したい。


▼ 既婚者にとって、プロポーズの状況は超どうでもいい

たしかに「男に言わせたほうが責任感を持って大事にしてもらえる」とか「女から言うと逃げられる」とか、動物的な本能の問題が色々あって、女はプロポーズを待つ側に設定されているんだと思う。
かくいう私も以前はそれが正しいと思っていた。

でも、既婚女性たちの話を聴いていると、

「プロポーズ?そんなの、結婚して子供できたらどうでもいいよ。忘れた」
「私はされてないよ。なんか流れで結婚した」
「私は自分から言ったね。同棲じゃなくて結婚がしてぇんだよ!って彼に怒鳴ったわ」
「映画みたいにカッチリしたプロポーズがされたいの?そんな理想捨てちまえ、意味ないよ」

こう言って、みな一様に"女が夢見る普通のプロポーズ"を否定する。
超どうでもいいらしい。

そして意外なことに、自分から直接的に結婚を要求している(プロポーズに近いことばを言っている)女性がめちゃくちゃ多いことに気がついた。

実は私が母親に「ガリ久にプロポーズしようと思うんだけど…」と相談したときも、

お母さんも、お父さんと付き合う前に自分から言ったよ。"結婚するつもりのない人とは付き合わない"って。だから最初から婚約状態だったし、出会って5ヶ月で結婚した。プロポーズは男からみたいな文化、お母さんも変だと思う。女から言うの賛成」

と言って、すぐに応援してくれた。(昭和世代の女なのに)

「彼がハッキリしてくれない」とか、「女に生まれたんだから、男に猛烈に求められて結婚したい」なんて、そんなくだらないことで私はどうして悩んでいたんだろう。

"結婚"は2人でするものなんだから、どっちから言い出したかなんて関係ない、超どうでもいい。

プロポーズに性役割分担は要らない。
されないのなら、すればいい。

そう思えるようになった途端、私の婚活(結婚相手の選択)はとても楽になった。それまでなかった選択肢が増えたから。

婚活に悩む女性には、「自分からプロポーズして、無理ならハイ次作戦」をオススメしたい。
時代はもう、令和なんだし。


▼ そんなこと言って、私も出来るかまだ分からないんだけどね



もし記事がおもしろかったら、伝えてもらえると嬉しいです🥰 ※近日中に個別でお礼のメッセージをお返しします💌