田村亮(2010)『28歳で政治家になる方法』経済界

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参入障壁が異様に高く感じられてしまう政治の世界への入門本として、若者の感じるハードルを下げるには一定の効果がある著作物だと思う。もちろん楽観にすぎる部分はあり、また校正のなっていない部分が多いのは残念である。

執筆から10年がたった今でこそ、N国の立花孝志や戸田市議のスーパークレイジー君など政治の舞台にも革新が起きているが、こうした政治の"民主化"に筆者が貢献したのは間違いないだろう。目立つ異端児を取り上げて政治の劣化と嘆くのは簡単であるが、その蔭に実は多くの前途洋々な若者が政治家デビューを果たしている現実もまた忘れてはならない。広く政治が関わりやすいものであってほしいという思いは邪なものでは決してないだろう。

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