小野寺史宜(2021)『ミニシアターの六人』小学館

単館系映画の過去作のリバイバル上映を題材に、それをたまたま同じ回に鑑賞していた六人のそれぞれの人生の一幕を描く群像劇。映画のシーンと現実のシーンが折り重なるように語られていくため不思議な没入感がある。

末永監督の映画でも、この六人の現実にも、何か大きな事件が起こる訳ではない。それでいて、彼らにとっては重大で、十分にドラマチックな人生を、ただ迫りくる波を乗り越えるようにして生きている。

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