清水晴木(2021)『さよならの向こう側』マイクロマガジン社

死者が最後に会いたい人に会いに行く物語。でも会えるのは自分の死を知らない人だけ。そのような条件の下で、頭を悩ませながら最後のひと時を過ごす人々を描いた生と死をテーマにした作品の一つ。

本書に特徴的なことと言うならば、悔いなく死ぬとはどういうことなのか考えさせられるということだろうか。最後に会ってみたとしても死という結末は変わらない。でも会うことで世界の何かが変わる。一人一人が持つ世界を変える力が噛み合わさって、優しい世の中になっていくのかもしれない。

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